0257話『子日と長波と国後の関係』
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手な子が立っていた。
「……その、来てやったわよ」
「く、国後ちゃん……」
少し照れているのかそっぽを向きながらも目では部屋に入れなさいと訴えてきていた。
うーん……国後ちゃんとは少し苦手な間柄なんだよね。
直接子日が悪いわけじゃないんだけど、子日の艦長さんが国後ちゃんの艦長さんにどえらい態度を取ってしまって、階級が上であると分かった途端に直接船にまで赴いていったという艦時代の話がある。
だから艦長さんの影響もあって子日も少しだけ国後ちゃんは苦手な存在とも言えるんだ。
でも、こうして国後ちゃんから会いに来てくれるんだったら歓迎しないといけないよね。
そう思った子日は国後ちゃんを部屋に通すことにした。
「それじゃ入って!」
「反応が遅い! それじゃ海の上では致命的よ!」
「きゃん!」
さっそく怒られちゃった……。
やっぱり厳しい性格しているよね。
「お、国後じゃん!」
「長波、あなたもいたのね……上がらせてもらうわよ」
「おう。入れ入れ」
なんか、すでに長波ちゃんに部屋を乗っ取られている気がするのは子日の気のせいかな……?
「しっかしお前から子日に会いに来るなんて珍しいな」
「はぁ!? べ、別にいいでしょ! あたしだって子日さんと話がしたいんだから。でも、なかなかタイミングが合わないからこちらから会いに行くしかないじゃない!」
「おー……なになに? 意外と国後の方は子日の事を気にかけてるんだな」
「べ、別に……そんなんじゃないわよ」
あれあれー?
なんか変な空気になってきたねー。
実は国後ちゃんて子日の前では照れ屋さんだったの……?
だとしたら、
「それだったら子日も嬉しいかな! 国後ちゃんと仲良くしたかったから!」
「わっ! ちょっとー。あんまり引っつかないでよー!?」
「嫌よ嫌よも好きの内って奴だなー」
「あんたは黙っていなさい!」
それから少しだけ三人でコントのような会話をしながら話が盛り上がってくる。
「……はぁ。子日さんはともかく、長波は一緒にいると疲れるわね……」
「あ、ひどいなー!」
「まぁ……今日は子日さんの手前、許してあげるけどね。そういえば、長波は近々改二になるそうじゃない……? おめでとうって言っておくわ」
「お、ありがとな!」
「それじゃ子日さん。遅くなっちゃったけどプレゼント、受け取ってちょうだい」
「ありがとー! 後で開けるね」
「ええ、構わないわ」
今日は二人に祝ってもらって嬉しいなー。
だけどふと複数の気配を感じたので扉の方を見ると隙間から提督、初春姉さん、若葉、初霜の四人の顔が見えたので、
「もー! 隠れてこっちを伺っていないで入ってきてもいいよー!」
「いや、なんか邪魔したら悪いかなって思って
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