第30話 ドクツ第三帝国“伝説の"解散コンサート Ev12
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を叶える代償として、契約した者は魔法少女となる。
ドクツに残った伏見空とゲッベルスは――。
エントロピーの増大による宇宙の熱的死を回避すべく、
原作ゲームの展開を超えた“奇跡”を起こそうとしていた。
――――数日後、ベルリン国立歌劇場――――
ゲッベルスの手によって大規模コンサートの開催が全土に宣伝された。
主星ベルリンの住民たちも本国防衛の要である
ベルリン星域の最終防衛ラインがソビエト軍の攻撃を受けており、
戦況が日々悪化していることを知っていた。
それでもアドルフ総統の姿を生でひと目見ようと、
多くのファンが劇場に詰めかけて当然だがチケットは即完売。
VTVN提督の古巣ベルリン・フィルハーモニーの他、
ドクツ全土のコンサートホールでライブビューイングが開催されることになった。
第三帝国の幹部を除き総統のアドルフが亡命したことは知られてはいない。
場合にはよっては暴動が起こる可能性もあるだろう……。
敏腕プロデューサーであるグレシアも舞台裏で手に汗を握りしめる。
「それじゃあ準備は良いかしら?」
数々のイベントを成功させてきた宣伝省選りすぐりの精鋭スタッフ達に声をかける。
全員が頷いたのを確認してから合図を出す。
「一曲目を行くわよっ! READY!!」
宣伝省が配信するアドルフの生番組で前期OP曲として使われていた曲だ。
曲に合わせて映像が流されるレーティアの初ライブから、
選挙に当選し、総統となってドクツが復興していくまでの軌跡が綴られる。
ゲッベルスはMAD制作技術も超一流である。
復興をはじめよう、征服もやればできる、きっと、なんたって、ドクツが世界で一番♪
アイドルの登場で国民が一体となるテーマは“ドクツの団結”だ。
3DマッピングやAR(拡張現実)の技術が盛り込まれた
今までに無い演出の数々にコンサートに集まったファンは、
レーティア本人が登場していないにも関わらず場の熱気に飲まれていく。
「そうよ。いい感じだわ。次々と行くわよ」
会場の空気を肌で感じ、必要に応じて矢継ぎ早に適確な指示を次々と出す。
軍事や政治、経済、外交だけが国家の戦いの舞台ではない。
この輝きの舞台こそ、宣伝相グレシア・ゲッベルスが本当の才能を発揮できる戦場。
続いての曲目は、CHANGE!!!!
宇宙一の天才レーティアの力によって政治、経済、発明、軍事他が
劇的に発展していく“変化”の軌跡が、曲に合わせた映像となって流れる。
変わるドクツ、私のドクツ、貴方のドクツ、皆が輝く世界へ――
エイリス、
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