ペルソナ3
1912話
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死神との戦いがあってから、数日……例え影時間に死神が俺に向かって妙な行動をしていようと、当然のようにそれは大した意味をなさない。
いや、勿論死神という存在を思えば何かあるのは間違いないだろうが……結局のところは、それが普段の生活に影響を及ぼすといった事はない。
「うげぇ……勉強会を始めてから、今日で何日目だっけ?」
体育館に向かいながら、順平がしんどそうに呟く。
まぁ、今日も授業を終えれば勉強会があるんだから、しょうがないが。
「今日は木曜だから、4日目だな。来週の月曜からテストなのを考えれば、今日を入れてもう4日だ」
「うげぇ……それまだ半分かよぉ……」
順平の代わりとでも言いたげに、友近が呟く。
まぁ、その気持ちも分からないではない。
初日こそ桐条が来て、友近にとっては勉強に張り合いが出たが、昨日、一昨日と桐条は生徒会の仕事や桐条グループとしての活動、影時間の件……といった具合に、色々と忙しくて、こっちに顔を出す予定はなかったのだ。
結果として、桐条とお近づきになれるかもしれないと期待していた友近の思惑は完全に外れた訳だ。
……叶はどうした。
そう言ってやりたかったが、友近のモチベーションを維持させる為には、その辺りの行動が必須だったのは間違いない。
「宮本の方はどうだ?」
「うん? 俺か? 俺は……身体を動かせないのは若干不満だが、赤点だと大会の出場にも問題があるしな。やるべき事をやるだけだ」
何気に、宮本が一番しっかりと勉強してるんだよな。
いや、別に何気って訳じゃないのか?
元々剣道部の部員として真面目に活動していただけに、集中力という意味では文句なく一級品だ。
それを今は勉強に使っているだけであって……そう考えれば、おかしな事でもない。
まぁ、剣道の方に集中していたせいで、勉強がかなり疎かになっていたのは間違いないが。
「有里は……あれ? 有里は?」
有里の勉強の様子を聞こうとして、ふと後ろを振り向くと、そこに有里の姿はない。
いつものように、どこか面倒臭そうに後ろを着いてきてると思ったんだが、いつの間に消えた?
月光館学園ではかなりの有名人なのに、時々こうして誰にも知られずにいなくなっていたりとかするんだよな。
もしかして、俺みたいに気配遮断を持っていたりしないだろうな?
そんな事を思うが、それは別に冗談でも何でもない。
ペルソナチェンジという技能を持ち、それこそ多くのペルソナを使いこなす有里だ。
気配遮断とそのまま同じ……とはいかずとも、似たような技能を持っているペルソナを所持している可能性は決して否定出来ない。
「ん? あれ? いないな。どこに行ったんだ?」
「まぁ、体育館に向かうってのは知ってるんだし、
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