47話 世界が動くとき。
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「化け物め・・・」
ハヤトはそう呟くとブライトが周囲の気絶するスタッフを気付けしに周り始めた。
シロッコは周囲の状態を冷静に把握し、シャアに話し掛けた。
「シャア、このままでは大軍の優位性が失われる。それでも奴らの火力は圧倒的に我々よりも見た目少ない」
シャアは頷く。現状残る戦力で可能ならば短期決戦を挑むべきだと誘っていた。しかし得体の知れないフロンタルの本当の火力に疑問が残っていた。
「奴の力は底が知れないものがあるが見た目では結論付いている」
「なら、仕掛けるか」
シロッコが再びシャアを誘う。シャアがアムロに同意を求める。
「アムロ、最早一刻の猶予も元よりない。行くぞ」
「ああ、それをしにここに来たんだからな」
アムロは自身のライフルを上に掲げた。周りの者がそれに同調した。ゆっくりとその照準をフロンタルらに向けた。向けられたフロンタルは顔を引き締めた。クシャトリアに乗る、クスコは唾を飲み込み毛を逆立てていた。
「いいねえ、この緊張感。後れを取るなよ、マリオン」
声を掛けられたマリオンも目の前の多数の意思を受け止めて緊張していた。
「わ・・・わかっている・・・けど、凄すぎる」
武者震いというものがマリオンを襲っていた。フロンタルはクローン混成部隊含めても約100機も居ない。片やアムロら混成艦隊は艦船だけで数百隻、そしてモビルスーツにおいては数千と下らない。
その砲火が一点集中でこちらに目がけてくる。普通ならば一瞬で消し飛ぶ。
フロンタルはアムロたちに告げた。
「ここより先は誰も読み切れない戦いだ。覚悟をしておくんだな。パンドラボックスの力を見せてやろう」
アムロが引き金を引くと皆が一斉に砲火を放つ。向かう先は勿論フロンタルらの部隊。
フロンタルのジオングのより幾つかの部品が後背周囲をリング状に囲む。
「パンドラの箱とは、その中に唯一の希望という名もある。何故、希望が唯一か思ったことはないか?」
フロンタルは意味不明な問いかけをアムロらにしてきていた。
「それは・・・世のほとんどが絶望に満ち溢れているからだよ」
サイコシャード発生装置と呼ぶリング状のサイコフレームより宙域を侵食する光が発生した。
それがありったけのアムロらの一点集中砲火を四散させた。
「存在確率を変化させる力だ。どこぞの正義の味方がみんなでやれば何でもできる、そんな芸当な技であるがな」
その光が今度は物理的にロンド・ベル、ネオジオンらのモビルスーツを自壊させていた。
次々と爆破四散していく友軍を見て、ジェガンに乗るカイが戦慄した。
「ば、化け物か!」
その光に飲まれそうになっていたリ・ガズィを見かけて、カイはライフルを傍に放射した
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