第29話 日米英停戦交渉と元寇襲来 ターン29、30
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情報機器、発電施設等が機能を失い、
軍事インフラのみならず生活インフラが瞬く間に崩壊する。
そうなれば惑星上の生活レベルを復旧させるのに膨大な資源と歳月が必要になる。
大戦による惑星破壊の恐怖を目のあたりにした人類は、
戦後に万国平和会議を行い各国で交戦協定を結び、互いに戦時国際法を守ることを誓った。
例えば戦域をめぐる宇宙艦隊戦によって星域の制宙権の大半が掌握された場合、
各国の陸軍は殆ど抵抗せず降伏する。
原作ゲームで戦局影響の条件を満たせば惑星の占領が、
判定もなく短期に終結するのはこのためだろう。
進駐軍は戦時国際法のルールに乗っ取って接収作業を行う。
その際に軍による生活インフラの破壊や捕虜の虐待などは厳禁とされ、
交戦協定に従って粛々と占領が行われるのだ。
市街戦などの陸戦が発生するのは、
進駐軍が戦時国際法を逸脱した場合に陸軍が抵抗するときだけだ。
原作ゲームで提督に艦隊を与えることで星域の治安が毎ターン回復するのは、
制宙権さえ確保すれば陸軍が抵抗を受けず占領統治を行うことができるからだ。
ソビエト軍の捕虜の取り扱いや焦土作戦などは明確な交戦協定違反である。
「鬼畜王ランス・ハーンが重慶で強姦を行っています!」
「世界中の女は俺様のものだーと叫んでます!!」
「男は皆殺し、女は全部捕らえて可愛い女はオルド送りだと言ってます!!」
現地の陸戦部隊から悲鳴のような通信が続く。
「ふっ、ふざけるなっ!!」 「野蛮人どもが!!」 「東郷長官の親族か?」
「オルドだとうらやまけしらかん!!」 「シィルちゃんヒンヒン」
陸戦の発生で陸軍の軍人たちが、にわかに色めき立つ。
「海軍全艦隊は出撃準備をっ!
山下陸軍長官は、陸軍の指揮をお願いする。甲種非常事態宣言を発令!
御前会議で帝の判断を仰ぐ前に至急で陸海軍を動かす」
事態の収拾がつかなくなりそうになったとき、
ようやく今まで黙っていた東郷毅が動き出す。
「しかし宣戦していない国との交戦は帝の許可が――」
「戦時国際法を無視してるんだ。元を名乗る奴らは交渉する気などない!
山下長官、陸軍は至急各惑星の住民保護を優先して動いてくれ」
「わかった。今村大将、陸軍司令部に戻るぞ!
有馬少将の海援艦隊は東郷長官に従ってくれ」
「「はい!」」
「陸軍は論議など無用、カントン軍を動員。
即刻、敵を殲滅、惑星住民を守る」
「「はっ!」」
足早に陸軍の司令官、幕僚たちが去っていく。
「第一、第八艦隊は惑星日本の大修理工場か」
「はい。ハワイの防衛も考えると動かせる艦隊に限りが」
「ハワイ防衛は第二艦隊に任せる。
山本大将には方
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