第三十三話 野獣征伐その七
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「簡単と言えば簡単だよ」
「倒すにはか」
「そうだよ、じゃあね」
「これで三匹だな」
「いや、五匹だ」
「拙者達も終わったでござる」
正と進太の声がした、見れば二人共それぞれ弓矢と剣で大蛇を倒していた。正は大蛇の喉それもそこの鱗が一番薄い部分を確実に貫いていた。進太の剣は大蛇の頭を奇麗に唐竹割りんしいてそれで倒していた。
「今しがたですが」
「終わったよ」
「二人共ダメージ受けてないな」
久志は二人が平気な顔をして立っているのを見て言った。
「受けてたら言えよ、痩せ我慢しても毒は消えないからな」
「大丈夫だ、噛まれてもいないな」
「この通りでござる」
二人は久志に笑みを向けて答えた。
「噛まれる前に倒せたでござる」
「一撃で終わったぜ」
「ならいいけれどな、じゃあ残るは」
「淳二君ですが」
順一が言ってきた。
「彼はどうでしょうか」
「あいつならな」
久志は淳二について順一に笑って話した。
「今終わってるんじゃないか?」
「ご名答」
実際に淳二の返事がしてきた、そしてだった。
大蛇の巨体が落ちる音がした、そうして淳二はその大蛇の前に立っていて久志に顔を向けてこう言った。
「大蛇が口を開けて攻めて来た時にね」
「仕掛けたんだな」
「その口の中に爆弾放り込んでやったんだ」
「その爆弾が身体の中で爆発してか」
「外傷はないけれど」
それでもというのだ。
「中身はね」
「爆発しててか」
「グチャグチャになってるから」
「死んだんだな、大蛇も」
「どんな生きものも身体の中は弱いさ」
内臓やそうした場所はというのだ。
「だからね」
「その中に爆弾を放り込んだらか」
「簡単に倒せるよ」
「頭使って倒したか」
「だからおいらはシーフだから」
この職業だからだというのだ。
「素早さを頭使って戦うものだから」
「それでか」
「今回もそうしたんだよ」
久志に笑って話す。
「相手がお口を開けた時に」
「爆弾を放り込んで中をつぶした」
「そういうことさ、他の皆も倒したみたいだし」
「全部倒したな、大蛇は」
「じゃああらためて先に行こうね」
「そうしような」
こう応えてだった。
一行は蛇を倒してその金を手に入れてだった、そのうえで先に進むが。
山は確かに険しくだ、久志もこう言った。
「これは相当に冒険慣れしてないとな」
「進めない山だね」
「ああ、ちょっと以上にな」
こう案内役の淳二に述べた。
「これは無理だな」
「だからここに来る人はね」
「冒険者でも少ないか」
「そうなんだ」
「やっぱりそうか」
「だからお宝もね」
淳二が探していたそれもというのだ。
「あると思ってね」
「入ったんだな」
「うん、まあ手に入る
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