第28話 総統救出艦隊の派遣 Ev11
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う」
「ゲッベルス宣伝相も?」
「そうだ。総統が第三帝国から亡命するんだ。
誰か責任者が残って後始末をする必要があるだろ?
ゲッベルス宣伝相は総統代理として、
自分の身をエイリス帝国に差し出して降伏するつもりだ」
「そ、そんな……」
「大丈夫、レーティア総統を救出して
ゲッベルス宣伝相も助けるために僕が行くんだ」
「伏見は、怖くないんですか?
ロンドンに行けば、殺されるかもしれませんよ?」
「帝ちゃんから特命全権大使の委任状を預かっている。
世界の“名誉あるバランサー”を名乗り、
国際法の守護者を自負するエイリス帝国が
外交使節の最上級者を殺したりしたらおしまいだよ。
仮に第二次世界大戦に勝利したとしても、
もう誰も国際法や国際条約なんて守らない修羅の世界がやってくるさ」
「それでも……逮捕なり、何なりと理由をつけて……」
「大日本帝国にだって何枚かの外交カードがあるんだ。
日本はガメリカからの挑発で戦争を始めただけだ。
エイリスは欧州戦争でガメリカの支援を受けていたから
お付き合いで参戦してるだけだ。
日英の戦争は、日米戦争に巻き込まれただけなのさ」
「けどガメリカが許さないのでは?」
「ハワイを占領して宇垣さくら外務長官がワシントンに向かった。
日米開戦は御前会議で序盤圧勝・早期停戦プランを採択して始まったんだ。
ドクツ降伏、ハワイ占領……
このタイミングで停戦交渉を持ちかけるのは悪くない」
「……なるほど」
「以前に色々と準備を進めてるって言っただろ?
フォルケナーゼだけなら、すぐにでも動けるはずだ。
ドッグに向かおう。詳しくは潜水艦内で話すよ」
――――Uボート潜水艦フォルケナーゼ――――
日本海軍基地を抜け出したUボートは姿を消しベルリンへと向かう。
「そういえばドイツ艦に乗るのは久しぶりだな」
「ドイツ艦に乗ったことがあるんですか?」
「ドイツ海軍大学時代に特雷駆逐艦のゼーアドラー(海鷲)にね」
「ゼーアドラーですか、このフォルケナーゼの元になったファルケ(鷹)の同型艦ですね」
「なるほど、だから懐かしさを感じたのか。
それにしても艦が長く伸びたからって、
鷹の鼻(フォルケナーゼ)とはドイツ語も面白いよね」
「シンボルはノコギリザメなんですよ?
そういえば、伏見は航空戦が専攻ですよね? どうして雷撃戦の特雷駆逐艦に?」
「たしか……そうだ! デーニッツ提督の潜水艦の論文を読んでだ」
「わっ、わたしの論文を読んで?」
「そうそう。どうやって雷撃戦を得意とする潜水艦を潰すか考えるためだ」
「……そういえば、“悪
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