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チェロとお味噌汁と剣のための三重奏曲
8. あなたに勇気を出してほしくて
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は思えないほど白くしなやかで、とてもキレイだ。

「自分の気持ちを包み隠さず相手に伝えるのは、とても怖いだろう……でも大丈夫だ。お前なら出来る。この私に臆せず立ち向かったお前なら、大丈夫だ」
「……」
「自分の気持ちを伝えた結果、もし相手に拒絶されたら……そう思うと、怖くて仕方がないだろう……でも大丈夫だ。鳳翔は、きっとお前の気持ちを受け止め、そして応えてくれる」
「……」
「大丈夫だ。お前と鳳翔なら……私が好きなお前たちなら、大丈夫だ」

 僕の頬に優しく触れ、静かに『大丈夫だ』と繰り返してくれるロドニーさん。

 その言葉は、恐怖と緊張で震える僕の胸に、優しくじんわりと染みこんでいった。

 そして、僕の頬に触れる彼女の手はとても温かく、寒さで震える僕の身体を、じんわりと温めてくれた。

 今まで、僕の中でのロドニーさんという存在は、『怖い』『しつこい』『声でかい』の枕詞が必ずついていた。

 でも今日、僕は『彼女と知りあえてよかった』『彼女が友達になってくれてよかった』と、初めて思うことが出来た。

「本当はお前を抱きしめて激励したいが……それは鳳翔の役目だからな」
「……ありがとうロドニーさん……ありがとう」
「大丈夫だ普賢院智久。……大丈夫だ」

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