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転生とらぶる
ペルソナ3
番外編062話 その頃のホワイトスター
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も無理よね。そうなると推進剤も必要になるわ。ベースとなる機体は、グゥルを参考にしつつ……シャドウミラーが所持している機体となると、ソルプレッサやF-32シュヴェールト改といったところかしら」

 そうして話し始めたレモンとマリュー。それにコーネリアを始めとした実働班の面々も口を挟み、会話は盛り上がっていく。
 だが、それに待ったを掛けたのは千鶴だった。

「はいはい、皆さん。今は食事中ですよ。まずはしっかりと食事をしてからにしましょう。……あら?」

 そう声を掛けたタイミングを待っていたかのように、通信機が通信の着信を知らせる。

「ああ、私が出るからいいわよ」

 丁度通信機の近くにいた円が、そう言って立ち上がる。
 千鶴はそんな円に頼み、再び食事に戻るが……

「レモン……あんたによ」

 すぐにどこか疲れた表情を浮かべつつ、円が戻ってくる。

「私に? ……誰?」
「プリン」

 その一言で誰からの通信なのか分かったのだろう。
 レモンは苦笑を浮かべながら立ち上がる。

「ロイドはギアス世界に行ってた筈だけど、何かあったのかしら。問題を起こしたんじゃなければいいんだけど」

 そう、現在ロイドは自分の故郷であるギアス世界に戻っていた。
 ちょっと思うところがあって……と。
 ロイドのパートナーのセシルは技術班の方で忙しく、ロイドは量産型Wを連れての里帰りだ。
 もっとも、本人は里帰りといった気分ではなかったのだが。

『やったー!』

 レモンが姿を現した瞬間、映像モニタの向こう側に映し出されたロイドが、嬉しそうに叫ぶ。

「何、どうしたの? その様子だと、随分と収穫があったみたいだけど」
『そうそう、そうなんだよ! 実はラクシャータから輻射波動の技術を貰ってね』
『ちょっと、プリン伯爵! 約束を忘れないでよ! 他の世界にあるっていう、義肢関係の技術と交換よ!』
『ちょっ、ラクシャータ、落ち着けって。シャドウミラーが約束を破る訳がないだろ!』

 ロイドを強引に掴みながら叫ぶ、褐色美人。
 もっとも、時の流れから解き放たれたロイドとは違い、ラクシャータは今でもまだ十分に美人と呼べる姿をしているが、それでもやはり以前と比べると年齢を重ねてはいた。
 ただ、それがいい具合にラクシャータに落ち着きを与えていたのだが……今の興奮しているラクシャータを見る限りでは、落ち着いてるようには見えないだろう。
 そんなラクシャータを押さえるように、緑色の髪をした男が姿を現す。
 レモン達は知らないが、黒の騎士団に所属していた杉山賢人だ。
 そして、ラクシャータと杉山、二人の左手の薬指には揃いの指輪が嵌められていた。

『とーにーかーく! ニーズヘッグの尻尾には輻射波動を付ける
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