ペルソナ3
番外編062話 その頃のホワイトスター
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凛にとっては、とてもではないがこのシャドウミラーに所属する者達が普通とは言いたくはなかった。
「ふふふ。そう、もう少し綾子がシャドウに慣れたら、専用の機体を用意してもいいかもしれないわね。スレイやスティング達の分もね」
「お、本当か?」
「そうしてくれると、私も嬉しいな。シャドウの性能には満足しているが……やはり専用機は嬉しいものだ」
レモンの言葉に、嬉しそうな様子を見せる綾子とスレイ。
冬木にいる時からそれなりにゲームを遊んだ経験のあった綾子は、当然のようにロボットに関しても興味を持っていた。
……それでいて、本人は半サーヴァントという、ファンタジー染みた存在になってしまったのだが。
「ええ。何か意見はある?」
「うーん、色々とあるけど……ああ、でもあたしの機体って訳じゃなくて、シミュレータで訓練してて気が付いた事があったんだけど」
「あら、何?」
「その、だな。あたしが知ってる機体の中に……何て言えばいいのかな。サポートメカ? とか、そういうのがあるんだけど。そういうのがあれば、ちょっと便利かなって」
冬木にいる時にやっていたゲームの事を思い出しながら告げる綾子に、レモンは首を傾げる。
「サポートメカ? それってどういうの?」
「うーん、そうだな。例えば、移動力を上げるとか、そういうの」
「それなら、ファブニールがあるじゃない」
あっさりとそう告げるレモンだったが、綾子は急いで首を横に振る。
「いやいやいや、そうじゃなくてだな。あそこまで大袈裟な物じゃなく、もっとシンプルな奴」
「シンプル?」
「ああ、そうだよ。ファブニールのデータを見たけど、あれはもうサポートメカとかそういうんじゃなくて……もっと別の何かでしょ」
そんな綾子の言葉に、2人の話を聞いていた何人かが納得したように頷く。
PTサイズの機体をそのまま内部に取り入れてコアユニットにするというファブニールは、実際凶悪の一言につきる。
また、当然そのような機体だけに、製造するにもかなりのコストが必要となる。
ファブニール1機を作るのに、シャドウ10機分程のコストが必要になるのだ。
そしてシャドウは、それこそ1機製造するのにカスタム機並のコストが必要となる。
キブツという元素変換装置があり、量産型Wやメギロート、バッタという働き手がいるからこそ、シャドウミラーではシャドウやファブニールを製造出来ているのだが、普通の組織ではコスト的に、エースパイロット用に数機を用意するのはともかく、量産するのは無理だろう。
「別の何かって……言うわね。まぁ、気軽に使えるような機体じゃないのは間違いないけど」
レモンと同じ技術班のマリューが、綾子の言葉に苦笑を浮かべる。
実際、ファブニールは全高30m、
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