第二章
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それでイギリス海軍、ロイヤルネービーもかなりの規模の艦隊を太平洋に送ることになった。その中には空母もあった。
機動部隊はドイツ軍のユーボートをかわし地中海からスエズ運河を通りインド洋に入ってそこから太平洋に向かう。その中でパイロット達は気楽にこんなことを話していた。
「日本軍は大したことがないらしいな」
「ああ、アメリカ軍の方がずっと強いらしい」
「ドイツ軍より船は多いらしいがな」
一応調べられてはいた。
「だがそれでもな」
「大した強さじゃないか」
「ドイツの方が強いか」
「それにだよ」
彼等は余裕だった。そして余裕の源は他にもあった。
「太平洋艦隊もいるしな」
「ああ、プリンス=オブ=ウェールズにレパルスだな」
「あの戦艦達がいるか」
「大英帝国の誇る戦艦だぞ」
そのプリンス=オブ=ウェールズのことだ。イギリスが誇る最新鋭の戦艦キングジョージ五世級のうちの一隻だ。
その戦艦もあるからとだ、彼等は言うのだった。
「日本何するものだ」
「けれど向こうには大和があるぞ」
「プリンス=オブ=ウェールズも遥かに大きいらしいじゃないか」
「相当でかい主砲らしいが」
「ははは、所詮は日本の戦艦だろ?」
パイロット達の中の一人が笑って言った。
「ビスマルクより下だろ」
「俺達が仕留めるきっかけを作ったあのビスマルクよりもか」
「下か」
「ああ、格下だよ」
これは根拠のない見方だった。だが彼等はそう見ていたのだ。
「全然平気だよ」
「そうか、そうだな」
「ドイツと日本じゃ違うな」
「所詮は端っこの島国だしな」
自分達もそうなのだが彼等自身はそうとは思っていない。
「あっという間に降伏に追い込むか」
「まあ。処遇はドイツよりは寛大にしてやるか」
「俺達の力を見せてやればすぐにへたれる相手だろうな」
「精々力を見せてやるか」
「大英帝国の力、ソードフィッシュの力」
「是非見せてやるか」
彼等は日本、日本海軍がドイツ海軍よりも遥かに楽な相手だと確信していた。彼等はユーボートには散々悩まされておりそれでドイツ海軍は鬱陶しいと思っていた。
しかし日本海軍はどうか、言うのはこのことだった。
本当に楽だと思っていた、だがだった。
太平洋に向かう彼等に驚くべき報告が届いた、彼等は艦内で飛び上がらんばかりに驚いて叫ぶことになった。
「何っ、太平洋艦隊が全滅!?」
「プリンス=オブ=ウェールズもレパルスもか!?」
「日本軍にやられたのか!?」
「しかも航空機にか」
「嘘じゃないのか」
誰もが最初はこの話を嘘だと思った。
「どっちも簡単に沈むものじゃないぞ」
「特にプリ
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