第四十六話 勇者達の帰還
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ル・ファシル星域に到着した。
帝国軍到着が24日の予定の為、捕虜達は地上に特設された収容施設に移され監視された。
宇宙暦788年 帝国歴479年4月24日
■エル・ファシル
帝国側が僅か1000隻の護衛しか連れて来なかったにもかかわらず、
同盟側は帝国が今ひとつ信用できない為第7艦隊以下17000隻で出迎えるという、
威圧的な状態であった。
その映像を随伴した組織員やTVクルーが撮影を行っていた。
到着した帝国軍輸送艦、病院船200隻は大気圏に進入しエル・ファシル宇宙港へ降下した。
ケルトリング中将旗艦ウィボイクザームのハッチが開き帝国軍の代表者たる、
ケルトリング中将以下随員が生身の姿を見せたとき、
興奮の囁きがわき起こった。
マスコミのフラッシュ攻勢に曝されながら嫌な顔をせず堂々とタラップを降りてくる。
そして捕虜交換式を行う準備が始まった。
両国の国歌ではなく、両軍の軍楽曲が響く中、
フランクリン国防委員長がケルトリング特命全権大使を出迎え、
握手を交わすと無数のフラッシュが閃いた。
二人は会場内を歩いて、中央のテーブルに歩み寄った。
其処に捕虜のリストと交換証明書が置かれていて、
二人のサインを待っている。
それぞれの前に置かれた二通の証明書に、
二人はサインをし公職の印章を押す、交換して再びサインをし印象を押す。
時間にして二分とはかからなかった、
此で両軍併せて200万の兵士が故郷に帰れる事になったのだ。
■エル・ファシル 帝国側捕虜収容エリア
ケルトリング特命全権大使以下随員が帝国側捕虜の収容されているエリアへ行き、
全捕虜の前で皇帝陛下の詔を読み上げた。
『勇戦虚しく敵中に囚われた忠実なる兵士達に、予は名誉に懸けて次の事を約束する。
卿等全員を名誉ある臣民として遇する。
俘虜になりし事が罪であるがごとき事は此を行わさせぬ。
帰国した兵士全員に此までの俸給と共に一時金を支給し休暇をあたえる。
軍に復帰を希望する者には全員一階級昇進させる。
復帰を希望しない者にも一階級昇進させ、新たな階級を持って恩給を与える。
我が兵士、我が臣民よ、卿等が恥ずべき事は何もない、
卿等は勇戦奮闘したのだから。
胸を張って帰国せよ、予は卿等の帰りを待っておるぞ。
銀河帝国皇帝フリードリヒ4世』
この詔を聞いた帝国軍捕虜は最初呆然としていたが次第に意味がわかると、
大歓声がわき起こった、そして誰とも無く皇帝陛下万歳、帝国万歳の大合唱が起こっていった。
興奮やまぬ中名簿順に順次輸送艦病院船に規律を持って乗り込んでいく帝国軍兵士達、
彼らの顔には希望や嬉しさが見えている、
皆がにこやかである。
乗
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