118快獣さんも懐柔
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衣でも纏って降臨すれば完璧である。
香里もこの場なら佐祐理のお目こぼしが有り、愛しの舞お姉さま(左手の魔物)とも、ネ右一クンとも結婚式ができたのだが、その機会は永久に失われた。
『さあおいで、栞ちゃん。僕達の結婚式だよ』
『ア? ハイ…』
何かワケワカンナイ内に、舞台上の天使の人形にも呼ばれて、会場最後尾のドアから真ん中の通路を渡って、スポットライトと共に舞台へ。
栞のテーマ魔法使いTAIオフボーカルver?が流れている間に、ケツ圧と血の気が頭から下がり、大人数の声援の前でケツ液が顔面装甲とか耳に集まってしまい、懐柔栞さんが無力化された。
『信者の皆さん、ご紹介します。僕の恋人で「婚約者」。先程皆さんもご覧になられた、奇跡の恋のヒロインです。もうこんなに元気になって、今日のこの日を迎えました』
『アレ?』
ウヤムヤの内に自分も花嫁の一人として紹介されてしまい、お相手もこの時間に珍しく起きている天使の人形なので、祐一状態のように、イキナリ蛙掛けからのランニングラリアット、喉へのエルボードロップからチキンウィングフェイスロックで引き摺って立たせ、ロープ方面に投げて跳ね返ってきた所への32文ロケット砲などの、ジャイアント馬場方式の殺人フルコースを叩き込めず、延髄蹴りから卍固めのアントニオ猪木方式の処刑も行えず、立ち技からネックハンギングツリーも、見せ技のフランケンシュタイナーとかもできなかった。
「憂遇ぅ」
真ん中で巨大セットと巨大羽と巨大ティアラに固定されていた若教主様も動けず、血の気が引きまくった青い顔で「うぐぅ」の音を繰り返していた。
イジメっ子や姉以外の女は余り殴らない主義の栞は、さっきまで行動をともにしていたマコピーに似てなくもない女は、奈落の底(舞台の)に叩き込んでまで処刑せず、凄い体重で足を踏んでから通過する程度で済ませた。
「兎遇〜〜〜〜〜〜っ!」
栞用セットと思われる、安珍清姫にでも使うようなツリガネが来て信者から隠れると、ザコちゃん黒子が取り付いてワイヤーとベルト装着、ウェディングドレスも被せて空中散歩開始。
「あれ? ここにも座古さん?」
里の方で間違って住人撲殺したら紙の化け物で、他にも凍らせたりアナザーディメンションしたが、紙なので殺さずに済んだ。
ページ総数の半分ぐらい異世界に送り出してしまった女が、何故か舞台上にもいて驚かされた。
「オイッス!」
『お? おいっす』
現在ドリフの舞台公演生中継なのか、下唇出して「オイッス」で挨拶された。
売店にもザコちゃん、照明も音響もザコちゃん。演出も衣装もザコちゃんかもしれないので、流石の快獣さんもちょっと怖くなった。
既に月宮の里も、犬神家の一族みたいな呪われた倉田家も天野家も、大半紙の化け物に侵食されてオワッテいた。
自
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