remember memory
ep.0002 remember memory 騎城&七草 中編
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、管理されていないため電気はついてない。
場所によっては完全に暗黒と化している。
(こんなこともあろうかとトラップを仕掛けてある。まずはそのポイントまで誘うか。)
相手は壁に手を当てる。
俺の足音を壁伝いに把握しようとしている。
そんなことを知らない俺はトラップに向かう。
第一のトラップを仕掛けたポイントまであと僅かまで迫った時、暗黒の中から小刀が振り下ろされる。
俺は間一髪で回避した。
「まさか、暗闇の中なら位置を確認できないと思っているのか?」
「どういうことだよ。」
「足音からもだいたいの把握はできる。あとは行き先を予測して先回りすれば良いだけだ。」
(コイツどこまで把握してやがる。トラップまでバレてたらここに逃げた意味がない。むしろ自分から戦場を狭めて逃げられなくしただけだ.....どうする。)
(さっきの足音は無計画で出たものじゃない。どこかに向かおうとしていた。こちらを誘うつもりで足音を立てたなら上出来だが、恐らくあの足音は何か仕掛けた物に向かっていたというところか.....。)
戦闘の読みは確実に相手が上回っていた。
それも当然だった。
片やつい先日まで真人間だったただの快楽殺人者、対する相手は長年暗殺や戦闘を続け、修羅場をくぐり抜けてきたプロだ。
経験値の差が圧倒的に違う。
俺は仕掛けを作動させるためにロープを切る。
勿論、仕掛けの位置と仕掛けた内容も覚えている。
ナイフを逆手持ちして相手に迫る。
一撃目は完全に防がれる。
二撃目は咄嗟に持ち替えて相手を刺そうとする。
相手はそれを見て後方に回避しようとする。
(だと思ったよ。)
相手は後方から来る妙な感覚を察知し、後方に回避することを諦める。
次の瞬間、二撃目のナイフを横にズレて回避したかと思えばそのままの流れでナイフを持つ腕を片腕と胴体で完全に固定する。
この時に姿勢を低くすることで背後から飛んでくるナイフを避けた。
動けなくなった俺の顎に重い膝蹴りを入れ、俺が怯んでいる内に距離を取る。
「はぁ......はぁ.....はぁ......クソッ!」
「もう終わりか?」
まだ終わってはいない。
確かに相手の戦闘能力は俺の想像を超えてきたわけだ。
しかし、この廃ビルには幾つも仕掛けを施してある。
その中の1つがこの廃ビルを崩壊させる規模の爆弾だったとしてもおかしい話じゃない。
相手に隠すようにボタンを押すと、相手の足元を閃光が照らし、鼓膜を破るような大爆発が起こる。
周りが瓦礫となり崩れていく中で、俺が居る場所は爆破の衝撃に耐えていた。
このビルを戦場に選んだのには理由があった。
以前、この廃ビルの前を通った時に奇妙な光景を見た。
住民区は暮らす人々の間で殺
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