第25話 ニイタカヤマノボレ八八九四六四 ターン27,28
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……ぅぅぅ」
「レーティア総統は療養からは復帰されているが、
日本に連絡がないということは、それどころではないのだろう」
「軍令部というか僕の予想だが、レーティア総統が復帰されても
現状からドクツが勝利を手繰り寄せる確率は一割も無いだろう」
「……そんなっ……ウソです……悪魔は……いつも恐ろしいことを平然と告げてくる」
「提督だって両元帥を失ったドクツ軍の損害の大きさは分かってるはずだ」
「わかってます……けど……総統閣下が……」
「デーニッツ提督にレーティア総統から連絡があれば日本に亡命するように説得して欲しい。
受け入れは僕が何とでもしてみせる。軍令部に連絡があれば僕の方からも説得するつもりだ」
「VTVN提督のいる惑星パリが陥落すれば、ベルリン星域は三方から攻められてチェックメイトだ。
それまでに亡命艦隊の受け入れ、救出艦隊の派遣などを考えて準備もしとく」
「……わかりました」
「あと、あんまり暗い顔をするな。
気持ちは分かるけど、たぶんレーティア総統だって不安さ。
第三帝国の運命を一人で背負ってるんだ。
デーニッツ提督が不安な顔をしてたら、総統閣下だって心配になる」
「……はいっ、そうですね……そうですよね……わかりました……ダンケシェーン……伏見」
――――軍令部総長室――――
「伏見総長、太平洋艦隊の東郷長官より秘匿通信。
ニイタカヤマノボレ八八九四六四――です」
「ついにハワイ侵攻作戦が始まったか」
ハワイ侵攻作戦は制圧までを含めて真珠湾計画として準備が進められてきた。
惑星ハワイにはガメリカ共和国の最大規模の軍事基地、真珠湾基地がある。
ある軍事専門家が「世界中で最も美しい最良の宇宙基地である」と言って真珠の名を付けた。
名前に相応しく宇宙地政学的にも最良といえる位置にあり、
最高に防御され、最大級の補給支援を行うことのできる基地は、他のどこにもないだろう。
日米開戦以来、この真珠湾基地の攻略に軍令部も海軍司令部も頭を悩ませ続けて来た。
第三世代艦の開発と配備が進んでようやく目途が立った。
現在、大日本帝国海軍で実戦配備されている全戦力は
戦艦:15隻 (長門、三笠、犬御殿を含む)、巡洋艦:4隻、駆逐艦:9隻、
防衛艦:8隻、索敵艦:5隻、補助艦:6隻、空母1隻(試作空母、若宮)、潜水艦:3隻、記念艦2隻だ。
1年以上かけて開発、造船、慣熟訓練を行ってきた。
第一世代艦が六割ほど、第二・三世代艦が四割だ。
支配星域の数に比べて未だ国力(物量)でエイリス・ガメリカ・ソビエトに、
大きく劣っているのが分かるだろう。
しかし大バリア、
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