交換留学生の体質
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の特性とも云うべき性格をちゃんと理解していないと間違いなく衝突する。…俺はもう慣れたので、こいつは放置してカプカプカ探しを続行することにした。
まずは水回り、トイレ、風呂。水分が関わりそうな所は全て探した。何度も回った。
「さっきそこは探してたやん、あほねー」
うるさいわ黙ってろ怠け者め。
と思っても云ってはいけない。思ったまま口に出すのはこいつらの種族特性で仕方がないことなのだ。
大体昨日の酒盛りもこいつが呑みたい呑みたい云ってきかないから…俺はテーブルの上を占拠する瓶の群れを見渡す。…この、うわばみめ…
……あれ?
……開いてる瓶が沢山……!!
「…なぁ」
「なーにー」
「昨日、俺達、たくさんの瓶を開けたな……」
「そうだっけ」
「何かのどさくさで…カプカプカの瓶、開けてね!?」
「開いてたねー、そーいえば」
うわ――――!!!
おい、それじゃねえの!?
零れたどころか、ひょっとしてこれ…気体になっちゃってね!?
「それにしても臭いねー…ちょっと換気しよっかー」
「まてぇ―――――い!!」
窓のへりに手をかけたフシャラスを押し留めて叫ぶ。
「なによ」
「カプカプカが気体になってたらどうするんだよ!!」
「神の御意志の」「駄目だ!!」
死ぬわけじゃないのにー…などとぶつぶつ呟きながらフシャラスが再び横になる。この、こいつらのマイペースな所、本当にムカついてくるんだが、種族的特性なので仕方ない。
「なぁ思い出してくれよ…いつ、何のきっかけで開いた!?」
「うーん…知らないー」
「いや知らないじゃなく!!」
「だけど、あの瓶って外からは開かないだろー、開けられたら殺し放題だろうがーあほねー」
あほは余計だ!!…だが少し心が軽くなった。確かにカプカプカの瓶は外からは開けられない。瓶が割れているのではなく、蓋が開いていたのならば、開けたのは間違いなくカプカプカ本人だ。…俺が開けたわけじゃない。
「カプカプカは、どうして開けたのだろうか」
「んんー、それはねぇ…」
余談だが最近、フシャラスの扱いを少し分かってきた。知能指数自体は高いせいか、彼らは質問された事はかなりの確率で答えてくれるのだ。どんなに面倒な問いでも。
「カプカプカも、呑みに参加してたからだねぇ…」
「……はぁ!?」
「瓶の中じゃ、酒呑めないでしょー。だから僕が瓶の中に酒を注いでやったのよー」
「じゃあさっきの質問に即答しろよ!!お前がガチで関わってんじゃねぇか!!」
「むり云わないでよー僕半分寝てたよー」
も、もしかして…アルコールのせいで揮発してしまったのでは…!!
「…おい窓もドアも全部締めきれ!!クーラー入れるぞ!!」
「えーこのくそ寒いのに―、馬鹿じゃないのー」
「てめぇ馬鹿とはなんだ!!もう我慢し
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