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緋弾のアリア ~とある武偵の活動録~
~Durandall~
~The room Great War of first, me ~
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「あ、あのね!大丈夫よ!」

この状況の何が大丈夫なんだ、アリア。

「大丈夫って…どういうこと?」

白雪が、アリアに問い返す。殺気を俺に向けたまま。

「昨日分かったんだけど―子どもは出来てなかったから!!」

「…………………………………………」

俺は無言でアリアに近付き、床が凹む勢いで背負い投げをかます。

「ちょっと痛いじゃない!何するのよ、いきなり!」

ギリギリのところで受け身をとりやがったアリア。
やはりバリツの達人だな。チッ。

「痛いもこうもあるか!何で子どもなんだよっ」

「だって小さい時にお父様がキスしたら子どもが出来るって―!」

…娘の性教育くらいキチンとしてくださいホームズ家の皆さんっ!!

「出来るワケないだろ!今どき小学生でも知ってるぞ、そんなこと!」

「だったら今すぐあたしに教えなさいよ!」

「んなこと出来るか!救護科(アンビュラス)にでも聞けっ!」

「どうせ知らないんでしょ!」

「知ってるよ、んな事!」

なんて言い争っている間に―あの武装巫女は消えていた。
ハァ…どうなる事やら。




不可解な出来事から月日がたち。
あれから2人はどうなったかというと―ハッキリと明暗が分かれた。

『何事も自分で調べ、自ら学ぶ』がモットーらしいアリアは、救護科には頼らず…図書館で日々、生命誕生の神秘を『おしべめしべ』レベルから学習し直したらしい。
『そしてキスをしたら子どもが出来る』等というあり得ないホームズ家の教えが―天動説並みに間違っていることに、やっと気付いたそうな。

その一方白雪は―俺たち2人を見るたびに、俺たちをあからさまに避けるようになってきた。
これで良かった…のか?よく分からん。

そんなある日の昼休み―

「彩斗、隣良いか?」

突然にキンジが相席を要求してきた。

「別に構わん」

「それじゃあ僕も失礼するよ、如月君」

「不知火までいたのか」

不知火亮。強襲科(アサルト)のAランク武偵。Aランクにも色々なのがいるが―コイツはバランス型、とでも言おうか。格闘・ナイフ・拳銃と全てに信頼がおける。
拳銃はレーザーサイト(LAM)付きのSOCOMだ。
因みに―モテる。

「なぁ、彩斗…白雪とケンカしたって?」

さすが武偵高。情報の回りが速いな。

「ケンカはしてない 」

「え?でも…星伽さん、今朝温室で花占いしてたよ?僕に見られてるのと一時間目の予鈴が鳴ったとで占い自体は中断しちゃったけど。…涙ぐんでるみたいだった 」

白雪、俺とアリアがくっついてるのがそんなに嫌か。

「で?何で別れたんだよ。愛が冷めたとか言うんじゃないだろうな?」


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