0253話『平和的な薬の副作用(終幕)』
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のでしょう、赤城さん達の方へと向かって涙を流していました。
「それでは、これがお薬です」
「うん……」
提督はお薬を受け取って少しだけ間を置いて、
「みんな! 私はみんなのこと、大好きだよ! またね!」
全員に聞こえるようにそう叫んだ提督は薬を飲みました。
すると途端に提督の身体が光りだしました。
みなさんが静かに見守る中、その場にはもとの提督の姿がありました。
まだ目を覚まさない事から提督の寝室に運ばれました。
それから少し時間が経って午後になった時でした。
「……ん、あれ?」
《提督……!?》
「榛名か。どうしたんだ? そんなに真剣な表情になって……?」
《私の事が、わかるのですか……?》
「分かるって……なにがあったんだ?」
どうやらもとの提督に戻ってくれたようです。
でも、やっぱり記憶を失っている間の事は何も覚えていない感じでした。それだけが少し悲しく感じました。
「しかし、なんだろうな……結構時間が経っているような感じだけど自然と安心できるんだよな」
《そ、そうですか……》
「なにか知っている感じだな。あとで聞かせてもらっても構わないか……?」
《はい。わかりました》
きっと伝えます。
この三日間で起きた幼い提督のお話を。
資料室に閉まってある幼い提督が撮られている写真が収められているアルバムとともに……。
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