0252話『平和的な薬の副作用(その3)』
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「安心ー!」
「そうだよね。長門さんは艦隊の星だから安心かも!」
それで提督と「ねー」と呼吸を合わせているところを見ているので私もそう感じるのですが最近の長門さんはなにかと様子がおかしいといいますか……。少し会いに行くのが不安ですね。
そんな心のわだかまりを感じながらも執務室へと到着しました。
秋津洲さんが扉をノックしながらも、
「長門さーん、いるかもー?」
『なんだ? 秋津洲か。入ってもいいぞ』
「了解かもー!」
そして長門さんの了承を得て執務室の中に入らせてもらったのですけど、長門さんは提督をその目に収めると目を見開いて顔を赤くしていました。うーん、やっぱり他の人より過剰に反応気味でしょうか……。
「ど、どうしたんだ。て、提督も連れているではないか」
「うん。提督のいつもいた場所を巡っているんだけど執務室なら記憶を思い出せるんじゃないかなって思ってきたかもー」
「そうなのか……わかった。特に今は忙しい用事もないので適当に過ごしていても構わないぞ」
「わかったかもー。それじゃ提督、なにか探そっか」
「うん。それじゃなにか記憶に引っかかるものでもあるのかなー?」
提督も積極的に探そうとしています。
でも、提督はなにかを思ったのか長門さんのところへと近づいていきます。どうしたのでしょうか……?
「ど、どうしたのだ提督よ」
「うん。長門お姉ちゃん、いつもありがとね」
「いきなりの感謝の言葉は嬉しいのだが、なんでだ……?」
「うん。なんでかわからないんだけど、いつもお世話になっていたような気がしたの……」
そう話す提督はやはりいつもお世話になっていた長門さんの事を無意識下で感謝しているんでしょうね。
やはり提督は素晴らしい方です。
でも、
「長門さん、しっかりしてください!」
「お、大淀……私はここまでかもしれない……後は……」
「物騒な事を言わないでください! 今ここで長門さんがリタイアしたら誰が艦隊運営をするのですか!」
「あうあう……」
大淀さんに何度も揺すられている光景をみて提督もどこかで悪い気がしたのか、
「あ、あの……なにか悪い事をしたならゴメンナサイ……秋津洲お姉ちゃん、次にいこ……?」
「わかったかも」
私達はそそくさと執務室から退散しました。
いまだに中から大淀さんの叫びが聞こえてきますね。
長門さん、大丈夫でしょうか……?
「提督もかなりやるかも。あの長門さんをノックダウンさせるなんて」
「ううん。なにが原因だったんだろう……?」
《おそらくは記憶を無くしていてもお世話になっていた事を提督が覚えていてくれたことが嬉しかったんだと思いますよ》
「そういうものかなー……?」
そんな話をしながらも廊下を歩いていますと前から少
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