ep16 アルケーガンダムVSガンダムアストレアF
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アFは後ろに飛んでその攻撃を避けた。頭部の直撃こそ避けられたものの、敵のセンサーマスクは刃先に焼かれる。ガンダムフェイスが顔を覗かせていた。
次いでアストレアFはビームライフルを連射した。サーシェスはそれを左腕のGNシールドで受け止め、GNバスターソードによる攻撃を再度仕掛ける。
胴体を斜め切りする攻撃を、アストレアFはビームサーベルで受け止めた。とはいえ、推進力と武器の能力差では勝ち目はないだろう。
そのとき、敵から音声通信が入った。サーシェスはニヤリと笑い、その通信を開く。
その途端、ヘルメットに敵の声が響き渡った。
『あげゃげゃげゃげゃ!イノベイターの手下になっているとはな。偽善の世界統一に協力してるのか?』
耳をつんざくような笑い方が特徴的な、若い男の声だった。サーシェスはその笑い声に心当たりがあった。ただ、名前と顔は思い出せそうにない。
「大将からテメェを動けなくするように言われてるんでね、サービス増しでぶっ殺してやるよ!覚悟しな!」
それでもサーシェスがやることに変わりはなかった。敵を潰す。相手が誰であろうが、傭兵は仕事をこなすだけだ。
そのとき、アストレアFのビームサーベルが消えた。敵に重心をかけていたアルケーは前のめりになる。
「何ッ!」
真横には片腕を失った敵機体がおり、サーシェスはすかさず機体を敵から離す。
だが、敵はすぐに対応してきた。腰部に装備していた武器がいきなり飛び出してきたのだ。アルケーはGNバスターソードを手放し、両手でその武器を掴んで推進力を落とす。
球体にトゲが生えた、見たことのない武器だった。ハンマーみたいな形をしている。
すると、そのトゲはGN粒子の輝きを発し、突然真っ直ぐに長く伸びた。その威力は想像以上に高く、ほぼゼロ距離にいたアルケーの機体にぶっ刺さる。
「ッ!テメェ……!」
ビームで作られたトゲがアルケーの両肘から下を破壊する。幸い胴体への直撃はなかったが、GNファング収容コンテナが破損していた。これでは戦いにならない。
サーシェスは舌打ちし、敵のガンダムを睨んだ。ガンダムフェイスを覗かせた敵の右腰にあるハンマーはすでに元の形状に戻っている。
敵から再び通信が入った。
『お前の大将に伝えておきな。イノベイター風情が人間の営みにしゃしゃりでるなってよ。あげゃげゃ!』
「そう言うテメェこそ、この世界にとっては邪魔な存在じゃねぇのか?元テロリストさんよぉ!」
『どうやらオレを少し思い出したみたいだな。だがその方が絶対に面白い……。あげゃげゃげゃげゃ!』
敵は最後まで奇怪な笑い声を上げ、宙域を離れていった。サーシェスは長い息を漏らすと顔をしかめる。
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