暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1910話
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、先に行け!」

 一瞬、もしかしてこれってフラグじゃ? とか思わないでもなかったが、現在の状況はそんな下らない事を考えていられるような余裕はない。
 とにかく、ゆかりと荒垣を死神との戦いに巻き込まないようにするのが、最優先だった。

「分かった。気をつけて、アクセル」
「ちっ、死ぬなよ」

 ゆかりと荒垣の2人は、短くそれだけを言うとその場から走り去っていく。
 あの2人のいいところは、見栄を張らないといったところだろう。
 死神がどれだけの強さを持っているのかをきちんと理解しているので、余計な事を考えずにすぐに撤退という判断が出来る。
 ……この辺り、順平とは違うよな。
 言っちゃなんだが、順平の場合は死神が出るというのを分かっていても、それで素直に逃げるような真似をするとは思えない。
 ある程度改善されているとはいえ、その辺りはまだまだなのだから。
 ともあれ、ゲイ・ボルグを手にし……ふと、まだ左手に先程レア宝箱から入手した人形を持っている事に気が付く。
 レア宝箱から入手した以上、何らかのマジックアイテムなのは間違いないだろうが……それでも、死神を相手に何かが出来る訳ではないのは間違いない。
 周囲を警戒しながら、人形を空間倉庫に収納しようとし……ふと、気が付く。
 俺の中にある念動力が、何かを教えている事を。
 死神の出現についてのものとは違う何か。
 その念動力は、何故かこの人形に向いているような気がする。
 何だ? 何でこんな人形に?
 そう戸惑ったものの、念動力というのは今まで俺を幾度となく助けてくれた存在だ。
 それこそ念動力の判断を信じないという選択肢は、俺にはない。
 その判断により、人形は空間倉庫ではなく、服のポケットにでも入れておく事にする。
 具体的にそれでどうなるのかは分からないが……それでも、これで何か不利になっても、俺は後悔しないだろう。
 ともあれ、俺はその判断についてはそれ以上考える事はなく、ゲイ・ボルグを手に死神の登場を待つ。
 ……にしても、おかしいな。
 そうして死神の登場を待ちながら、ふと違和感を抱く。
 何故なら、死神が姿を現さない為だ。
 勿論、本来であれば死神にはそう容易く姿を現して欲しくはない。
 それこそ、ゆかりと荒垣がいる場所で姿を現されれば、その2人を庇いながら戦わなければならない俺だ。
 人を庇いながら戦うというのは、恐ろしい程の負担となる。
 特に、それが2人ともなれば尚更だろう。
 つまりそれは、逆に言えば死神にとっては明らかに自分に有利となるという事でもある。
 誇張でも希望的観測でも、ましてや妄想でもない事実として、俺と死神が正面から戦った場合、勝つのは間違いなく俺だ。
 物事に絶対や100%はないというのは分かるが、そ
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