第七章 C.D.の計略
マンティスハイパーフォーム
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、2、3―――》
「ライダースラッシュ」
《rider slash》
マンティスゼクターの、蟷螂らしい反り返った腹部。
その天辺を三回タップし、発せられるカウントと起動動作。
ゼクターの鎌を一度右に出し、そして再び戻す。
マンティスの声に応じて、タオキン粒子がツインスライサーへと送り込まれた。
そして、カブトは動かない右側から攻め込まれ、ガードしきれずまともに喰らったのだ。
そして、世界は戻る。
天道の変身は解け、その胸倉を片手でつかんで持ち上げるマンティス。
意識がないのか、天道は完全に四肢から力が抜けている。
ガタックと幡鎌のほうを向くと、マンティスの背後と左右で乗用車が炎を吹きだして地に落ちた。
天道総司が負けた。
ないということはない。あの男だって、負けたことはある。
ガタック―――加賀美も、それを見たことはある。
だがあの男は、そうなれば即座に離脱し、対策を編み出し、そして勝つ男だ。
このマンティスは、それすら許さなかった。
それほどに、強大にして強力な敵―――――
ザリッ、と、マンティスの足が揺れる。
ガタックは「来るか!?」と身構えるも、直後にそれは杞憂に終わった。
「グッ・・・ぅ」
バシュゥン・・・と、バラバラと鱗が落ちるように装甲が解けて変身が解かれる。
同時に、片手で支えていた天道の身体を肩に抱えた。
変身の解けたマンティス―――冠木は、抱えられた天道と同様に傷を負って血を流していた。
ふら付く膝を、しかし耐え、地に着けることだけはしない。
「やはり・・・・なかなかやる。ッ、流石は太陽の戦士・・・といったところか・・・!!」
歯を食いしばり、しかしそれでも不遜な態度で笑いながらそう告げる冠木。
だが、はたから見てわかる。あれはただの強がりだ。
カブトの一撃。さらにあの高速戦の中でどれだけの攻撃を追ったのか。天道はやはり、かなりのダメージをこの男に与えていたのだ。
今なら
そう思い踏み出そうとしたガタック。
だが、その腕をそっと掴んで幡鎌が静止した。
首が横に振られている。
「そうだ。それでいい。今の俺でも、貴様一人ならわけない。俺にはそれだけの理由がある」
そう、これだけ負傷した中で、この冠木という男は微塵も負けるとは思っていないのだ。
否、今このまま戦えば間違いなく勝てる。
そう、ガタックは考えていた。その思考に、疑いはない。自分の力量を十分に理解したうえでの結論だ。
だが、この男にはまだ何かあるのか。
自信も確信もあるというのに、言いようもない不安感がふつふつと沸き上がってくるのだ。
「ふふゥー・・・・ペ
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