第七章 C.D.の計略
謎ライダーの人物
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「・・・・詳しいんだな」
即座に意見を出してくる幡鎌に、天道が眉をひそめて漏らした。
対して、幡鎌は口をつぐんだ。
何が都合の悪いことでもあるのか。
だが、そんなことを言っている場合ではないなと、幡鎌は口を開いた。
「当然だ。マスクドライダー・マンティスは、我々があの施設で製造、研究していたものだからな」
数年前。
人類をワームへと変貌させる、全人類ワーム化計画。それによる地球支配計画。
ZECT評議会、即ち人類との共存を反故にしようとしたネイティブの一派の中心人物、根岸。
彼らが企てたその計画を、天道たちが粉砕した。
残った過激派ネイティブは、諦めるか、若しくはさらに闇へと潜った。
対して、共存を受け入れこの星で生きていくことにしたネイティブたちも、少なくない割合で存在していた。
だが、彼らにとってはいまだ脅威と言える社会だ。
向こう側の気を付けるべきこと、こちら側の気を付けるべきこと。問題は山積みだったが、それらはいずれ解決できると彼らは信じていた。
しかし、そんな信頼だとか思想だとかではどうしようもない問題が、彼らにはあった。
前にも説明した「赤い靴」のことである。
テレビの映る、「EARTH」の活躍。そこに加わる、カブトやガタック。
それらの活動に人々は喜び、もちろん彼らも喜んではいた。
だが、同時に脅威を感じてもいた。
もしもあれだけの力を持つライダーが、自分たちに襲い掛かったら我々はおしまいだ。
「誰がそんなことするか!!オレ達は特別ワームが敵だなんて」
「そんなことを言って、君たちのライダーシステムは一度暴走を引き起こしていた。違うか?」
知り合いにワームが何人かいる加賀美からすれば、いずれ自分たちを排除するのではないかと言われることは心外だった。
だが、幡鎌の鋭い視線に何も言い返せなくなってしまうのだ。
確かに、赤い靴システムは危険だ。
一度発動すれば、カブトとガタックの二大ライダーはワーム種の殲滅にとりかかるだろう。
ネイティブの多くは、その必要性の無さからサナギ体だ。
彼ら二人がクロックアップで襲い掛かったら、それすらわからずに殺される。
今は抑えたとはいえ、ZECTはいまだそのシステムのスイッチを握っている。
そうでなくとも、システムが暴走したらどうなるのだ?自分たちを守るものは?
サソードやザビー、ドレイクならば、確かにネイティブが変身できるからいいかも知れない。
だがそのゼクターも、ネイティブの指示よりもカブトのパーフェクトゼクターの招集のほうを優先するのだ。安心などできるものか。
「だから、我々は自らを守るための、緊急装置としてのライダーシス
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