第七章 C.D.の計略
謎ライダーの人物
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むネイティブってことでいいんだな?」
「その通り。争いなど、我々の望むことではない。無論、ワーム種のネイティブとしての誇りや、自尊心は持ち合わせている。だが、人類がどうの我々がどうのという思想はない。この星で、生きていけるのだからそれでいい」
「だったら、俺の調べていた施設の、ネイティブがやられていた痕跡っていうのは」
加賀美の言葉に、コクリと頷く。
あれは、幡鎌の同志がやられた跡だったのだ。
と、なれば彼のあの慎重さもうかがえる。
ライダーに襲われ、それの生き残りである彼は狙われていると考えていい。
おそらくは室外に人の気配を感じると、クロックアップでその気配を消していたのだろう。
加賀美が中を探っていたのは変身もしていない状態だったから、気づかないのも無理はない。
「なるほどな・・・・そこをあのライダーに襲われてしまった、ということか」
「そうだ」
「アイツはなんなんだ?どこであんなシステムを手に入れたんだ?」
冠木慎太、という名はわかっても、それ以上のことがわからない。
直接戦った彼ですら、はかり切れてなかったのだ。
「・・・・加賀美。戦闘中の話をよく聞かせてくれ」
「ん?ああ・・・・でもそんなに話すことはないぞ。あれは・・・・」
そう、あれはあっという間の出来事だった。
携帯を閉じ、電源を切り、バンの中に返してから施設内へと戻っていく。
鼻歌交じりにあるいていくが、そこに自分を捕まえようと左から襲い掛かる腕があった。
それを転がって回避し、普通ではない敵意とエネルギーを感じ取った加賀美は即座にガタックに変身、キャストオフ。
更にクロックアップまでして、戦闘に挑んだのだ。
結果として、全身を叩きのめされ、地に伏せることになったのだが。
会話と言えば、自分が倒れた後。
『マスクドライダー・ガタック。お前だけは手に入れないと、残られても面倒だからな』
『貴様らのシステムでは俺には勝てん。そも、人間が俺には向かうのが間違いだ』
『凄いな。さすがは戦いの神。高スペックに救われたな。人間』
「アイツは極限にまで自分主義だ。自分を超える者はいないと思っているし、ネイティブですらあいつは自分よりも劣っていると思っているくらいだ」
「へ・・・ぇ・・・・」
幡鎌の言葉に、加賀美が視線を逸らす。
なんだかどこかで見てきた誰かに似ていると思ったからだ。
「・・・なんだ?」
「いや、なにも」
「・・・・ともかく、あいつの居場所を特定しないとな」
「無理だな。あのシステムには追跡装置の類はついていない。あちらから姿を現さないと、見つけるのはまず無理だ」
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