第七章 C.D.の計略
男はネイティブ
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玄関側も建物の外側に向いている。
まあそういう構造だから、他のビルから見張れたわけだが、もしここでひと悶着なんてなれば外からもばれる。
万が一戦闘などということになれば、周辺住民まで巻き添えに、だ。
『・・・・もう一度聞く。何者だ。答えなければ、即座にお引き取りいただく』
「・・・・「EARTH」のものだ」
「「EARTH」・・・・」
とっさにワーム専門機関であるZECTではなく、「EARTH」の名を出す天道。
こうすることで、目的をぼかす考えだ。
『・・・・即座に襲ってこないあたり・・・・いやだがしかし・・・・・』
「どうしました?」
『・・・二人いるのか。お前たちは』
「そうなるな」
『ちょっと待ってろ』
それだけ言って、扉の向こうの気配が奥へと引っ込む。
身構えたままの二人はとりあえず、油断しない程度に警戒を緩めた。
「いないんじゃなかったのか?」
「いや・・・・帰ってきている様子はなかったし」
「じゃあ最初から?」
「確かにいないと・・・思ったんだけど・・・・」
『おい』
「「ッ!!」」
唐突に聞こえる声。
瞬時に反応する二人だが、その直後の言葉に唖然としてしまった。
『お前らライダーだな?マスクドライダーシステムの』
その一言で、完全に二人は硬直する。
何者だ?この男は。
「なるほど。インターホンのカメラでオレ達を確認して、身元を割り出した・・・・貴様、ZECTでも相当の権力を持っているな」
もとよりそんな気はしていたが、確信を持って天道が言う。
田所の質問に「知らない」と答えていた陸が、天道にあのような形で情報を提供していた時点で、かなり極秘の内容であることは予想がついていたのだ。
だからこそ二人は(世間一般常識というのもあったが何よりも)、そのことを警戒して一晩待ったのだ。
『・・・・ゼクターをこちらで預からせてもらう。それでいいな』
「・・・・」
「わかった。いいだろう」
相手の要求に、アイコンタクトでどうすると問う加賀美に、天道が返答という形で答える。
二人がそれぞれゼクターを取り出そうとするが、それより早くガチャリと扉が開いた。
「入れ」
そう言われた二人は愕然とした。
ゼクターを条件にしながら、受け取る前に無警戒にあけられた扉に―――ではなく。
扉を開いた男の腕に、すでに抱えられたカブト、ガタックゼクターを見たからである。
〜〜〜〜〜
部屋に入り、楽にしてくれと言われてちゃぶ台を指さされる。
入ると玄関、廊下。
廊下の途中に、左にトイレ。隣にもう一つ扉で風呂。トイレの正面に
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