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世界をめぐる、銀白の翼
第七章 C.D.の計略
緑のライダー
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ガシャッ

「ッ、グぁ・・・・・」

すべては終息していた。


倒れ伏すのは、マスクドライダーシステムのうち、最強のスペックを誇るガタック。


《clock over》

遅れて現れたのは、見たこともないマスクドライダー。
緑を基調とした、大きな複眼をもつライダーだった。

その複眼は、カブトやガタックのものと比べてなお大きく、端が側頭部に掛かるほど。


そして、問題のゼクターは、ベルトの真正面に装備されていた。

設置の仕方は、カブトやガタックと異なり、こちらに側面を見せる形だ。
ホッパーシリーズと同じと言っていい。

頭部を使用者から位て右側に。
そのモチーフとなった昆虫は、生物的にみてもかなり上位に入る「捕食者」だ。

鎌がある。
その一つのキーワードで、おおよそ思いつく昆虫。


倒れ伏すガタックに対し、そのライダーは大いに笑った。

「マスクドライダー・ガタック。お前だけは手に入れないと、残られても面倒だからな」

そんなことを言って、腹に重い一撃を蹴りこむ。
転がるガタックだが、まともに防御もできずに息を吐き出す。


「貴様らのシステムでは俺には勝てん。そも、人間が俺に歯向かうのが間違いだ」

「人間だとか、そうじゃないとか・・・そんなことはもう関係ない!!」


ヨロリと、敵の言葉に反応して立ち上がるガタック。
彼は知っている。たとえ人間でなくとも、人間らしく生きる者たちのことを。

この敵の発言は、彼らの生き方を否定するも同然。
自分をコケにされるより、億倍許せないことだった。


しかし、敵のライダーからすれば、そんな言葉はどうでもいい。
ただ、立ち上がってきたことには驚嘆していた。


「凄いな。さすがは戦いの神。高スペックに救われたな。人間」

「そういうこという奴は、俺は嫌いなんだよ・・・・!!」

駆けながらも、時空を超えて飛び出してきたハイパーゼクターを握り締めて飛び出していくガタック。


それに対して、敵は――――緑のライダーは、仮面の下で愉悦に笑いながら襲い掛かった。



腰に装着された、その昆虫は「蟷螂」


マスクドライダー・マンティス


自覚もできないほどの刹那の間に、勝利はこの男のものとなった。







 仮面ライダーカブト
〜God Class Position〜


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