第七章 C.D.の計略
緑のライダー
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、成虫体へと脱皮すると固有の姿を持つことになる。
かつて、この星ではそれらとの戦いが繰り広げられていた。
人類と、その人類に成り代わりこの星を手に入れようとした侵略者・ワーム。
そして、ワームに追われて逃亡してきた別種族のワーム・ネイティブ。
現在地球には、ネイティブしかいない。
仮にワームがいたとしても、人類との共存を望んでいる、若しくはこのままでいいと思っている者だ。
実を言うと、日下部ひよりもネイティブである。
天道の身の上話になるとややこしいので簡潔にいうと、ネイティブが彼の母親の姿に擬態し、彼女を殺害(ネイティブの中の過激派によるもの)。
お腹に胎児がいた状態でそれをしたため、それまで擬態してしまい、後に生まれたのがひよりだ。
かつては侵略や支配で戦っていたワーム(ネイティブ)と人類だったが、今では共存の道を歩んでいる。
とはいえ、何事も過激派というのは存在する。
人類間ですら、差別がいまだに目につくご時世だ。そう簡単に割り切れないものもいるだろう。
それらを現在取り締まっているのが、ZECTだ。
彼らも、地球に逃げてきたネイティブと共にワームと戦っていたが、今はただのワーム対策室の体だ。
複雑化した世界のため、「EARTH」と協力して事に当たる外部機関として存在している。
と、話は妙にずれてしまったが、そんなネイティブであるひよりだから、なんとなくわかるのだ。
どこかでといった細かいことはわからないが、ネイティブがどこかで集まって何かをしていることが。
「何かに巻き込まれているんじゃ」
「なに。心配するな。加賀美は俺ほどではないが相当の戦士。そう負けることはない」
自分ほどではないが、という評価が、まさしく天道らしい。
思い返せばガタックの戦績は負けなし、というものではないが、その強さを知る天道だからこそこう言うのだ。
そう。
天道と加賀美では、戦闘能力に差がある。それは事実だ。
だが、タイプが違うだけで実を言うと二人の実力云々はそう差はない。
ようは相性の問題で、相手を見定めて戦いカウンターで決める天道と、猛攻に次ぐ猛攻の勢いでの攻撃で敵を撃破する加賀美では、あまりに分が悪いだけのこと。
加えて、加賀美は(いい意味で)扱いやすい性格をしているため、天道などかからすれば「カモ」なのである。
だが、だからこそ加賀美に勝てるのはそうはいないと思うのだ。
よく知っているからこその判断。安心。信頼。
天道が心の底から「友」と呼べる男は、伊達ではない。
相手が、並大抵でない敵の場合でも、なければ。
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