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レーヴァティン
第三十三話 野獣征伐その四
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「大丈夫ですが」
「一人で姿を出して入るとなると」
「命が幾つあっても足りません」
「相当以上でなければ」
「はい、入るべきではありません」
「そうした場所でござるな」
「そう思います、では」
 それではとだ、ここまで話してだった。
 久志もブロッケン山を見てだ、仲間達に言った。
「じゃあ麓の村に馬や驢馬は置いてな」
「そうしてだね」
「最低限の荷物と武器を持ってな」
 こう淳二に返した。
「そしてな」
「ブロッケン山に入るんだね」
「そうしような、六人ではぐれずにな」
 そのうえでというのだ。
「頂上を目指そうな」
「それじゃあね、おいらが道案内をするよ」
「頼むな」
「まあかく言うおいらも地図を読んで進んだけれどね」
 言いながらその地図を出して開く、方位磁針を出してその地図の上に置くことも忘れていない。冒険にかなり慣れているのがその動作に出ている。
「まあそれでもね」
「地図を見るのと実際に行って頭と足で知ってるのは違うだろ」
「そういうことだね」
「だからね」
 久志はあらためて話した。
「これから頼むな」
「それじゃあね」
「それとな」
 さらに言う久志だった。
「さっきキマイラとかグリフォンとかの話が出たな」
「それがどうかしたの?」
「他にもやばいモンスターいるか?」
 眉を顰めさせそのうえで淳二にこのことを尋ねた。
「それで」
「そうだね、他にも空飛ぶモンスターが多いね」
「険しい山だからか」
「そうなんだ、大鷲とかね」
「その連中には注意が必要か」
「そうなるね」
「わかった、じゃあ空を飛んで襲って来る連中には」
 グリフォンやキマイラもそうだが他のそうしたモンスター達に対するにはというのだ。
「俺も炎を飛ばして戦うか」
「レーヴァティンのね」
「そうしてな」
 まさにというのだ。
「戦うか」
「そうすべきだね」
「ああ、やっぱりな」
 何といってもとだ、さらに話した久志だった。
「空飛ぶ連中には飛び道具だよ」
「それが一番だね」
「俺もだな」
 正が自分の弓矢を出して笑って言ってきた。
「安心しな、俺は空を飛ぶ連中にもな」
「狙いは外さないな」
「ああ、百発百中だぜ」
 まさにというのだ。
「それこそな」
「陸も空もだな」
「水の中でもだろ」
「そうだな」
 実は正は漁の時も弓矢を使う、川や湖の中にいる魚に対して矢を放ってそれで射抜いて捕まえるのだ。
「御前の漁はそれだよな」
「食える位の大きさの、相当な小魚でないとな」
 そうでない限りはというのだ。
「別にな」
「射抜いてだな」
「捕まえられるんだよ」
 そうだというのだ。
「俺はな」
「それは何時見ても凄いな」
「だから任せておけよ」
 
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