~In this, an affair is settled……?~
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、漏出のペースが速すぎる』
「……アリア、羽田に引き返せ」
「元からそのつもりよ」
今度は管制塔からの声が聞こえてくる。
『600便。操縦はどうしているのだ。自動操縦は決して切らないようにしろ』
「自動操縦なんてとっくに破壊されてるわ。今はあたしが操縦してる。さっさと着陸の方法を教えなさい」
『素人がすぐに出来るものではないのだが…………現在、同型機のキャリアが長い機長との緊急通信を探―』
「―こっちには時間がないんだ。近接する全ての航空機との通信を開いてほしい」
『それは可能だが……どうするつもりだ』
「彼らに手分けさせて、着陸の方法を1度に言わせる。武藤たちも手伝ってくれ」
『1度に……って、聖徳太子じゃねーんだから!』
「早くしろ。出来るんだよ、今の俺は」
― 一気に喋る11人の言葉から、着陸の方法は理解できた。今は計器も読める。
今の高度は1000フィート―およそ300mだ。
明らかに危険な高度だが、燃料はムダにできないので1mもあげられない。
すると不意に、
『ANA600便、こちら防衛省航空管理局だ。羽田空港への着陸は許可しない。空港は現在、自衛隊により封鎖中だ』
『何言ってんだ!!』
叫んだのは、俺でもアリアでもない…武藤だ。
『誰だ』
『俺ぁ武藤剛気、武偵だ!600便は燃料切れを起こしてる!飛べてあと10分なんだよ!代替着陸なんてどこにもねぇ!』
『私に怒鳴ったところで無駄だぞ、武藤武偵。これは防衛大臣からの命令なのだ』
嫌な予感がして、外を見ると―
「おい防衛省。窓の外にあんたのお友達がいるんだが」
―そう。戦闘機が、ぴったりと横にくっついて飛行していたのだ。
『…それは誘導機だ。誘導に従い、海上に出て千葉方面へ向かえ。安全な着陸地まで誘導する』
アリアが操縦桿をずらし、海上へ出ようとする。
対して俺は羽田との回線を切り、アリアへ話しかける。
「アリア、海に出るな。アイツは嘘をついている。防衛省は、俺たちが無事に着陸できるとは思ってない。海に出たら―落とされる」
「そ…そんな……!この飛行機には、一般人も乗ってるのよ!?」
俺は操縦桿を左へ―横浜方面へと向ける。
「……何するつもり?」
俺も考えなしに、飛んでるワケじゃない。
ちゃんと策はある。
「向こうがその気なら―こっちも人質を取る。アリア、地上を飛ぶぞ」
燃料はもって7分。
ANAはみなとみらいを飛び越え、東京湾へと入った。
アリアが不安そうに聞いてくる。
「―どこに着陸するつもり?都内には他の滑走路はないわよ」
「武藤、滑走路の長さってどれくらい必
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