~In this, an affair is settled……?~
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コントロール。ANA600便、緊急通信周波数127.631で応答せよ』
よし、聞こえてきた。
「こちらANA600便。当機は先ほどハイジャックされたが、現在はコントロールを取り戻している。機長と副操縦士が負傷、現在は乗客の武偵2名で操縦している。俺は如月彩斗で、もう1人―神崎・H・アリアだ」
…とりあえず、管制塔とは通じたな。
次だ。機長から拝借した衛生電話を操作し、電話回線に接続する。コールの間、これもBluetoothでスピーカーに繋ぐ。
「誰に電話?」
聞いてきたアリアに被せて、繋がった音声がスピーカーから出てくる。
「もしもし、変な番号からで悪いな…武藤」
『彩斗か!?今、お前のカノジョが大変だぞ!』
「カノジョではないが……アリアなら、隣だ」
『ちょ……お前っ…何やってんだよ!』
「か……ちょっ、か……かの…………!?」
俺は黙れ、の意味を込めてアリアの唇に人差し指をあてる。黙らせないと、不平を言いそうだからな。
「それにしても、よく分かったな。ハイジャックされてるって」
『とっくに大ニュースだ。恐らく、乗客の誰かが機内電話で通報でもしたんだろ』
キンジの声が、スピーカーから流れてくる。
「お前もいたのか、キンジ」
『ああ。乗客名簿はすぐに通信科が周知してな。アリアとお前の名前があったってんで、みんなで教室に集まってたところだ』
―俺は管制塔と武藤に、機がハイジャックされたことと、ミサイルを打たれ、エンジン2基が破損したことを伝える。
『如月武偵、安心しろ。B737.350は、先端技術の結晶だ。残りエンジンが2基でも問題なく飛べるし、どんな悪天候でもその長所は変わらない 』
ふむ、大丈夫そうだな。一応。
『それより彩斗、破壊されたのは内側の2基だって言ったな?燃料計の数字を教えろ』
……燃料計は…っと、どこだ…?機械系には疎いからよく分からん。
『EICAS―中央から少し上に付いてる四角い画面で、2行4列に並んだ丸いメーターの下にFuelと書いた3つのメモリがある。そこのtotalってやつだ』
「解説ご苦労。540―今、535。どうやらだんだん減ってるらしい」
『クソッタレ…!盛大に漏れてやがる!』
アリアが叫ぶ。
「ちょっと!止める方法を教えなさいよ!」
『―方法は……ない』
ない…だと?
「ないってどういう事だ」
『B737.350の機体側のエンジンは、燃料門も兼ねているんだ。そこを壊されると、もう漏出は止められない』
弱々しい声で、アリアが聞く。
「あ…あとどのくらい」
『言いたかないが……もって、15分だ。残量はともかく
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