第24話 ドクツ第三帝国、崩壊の序曲 Ev08
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
きれば最終防衛ラインの戦力もそちらに回したいのですが」
「ならん。最終防衛ラインは本星ベルリンの最後の守りだ」
「しかし! ロシア平原の魔女、冬将軍スノーが目覚めたとも聞いております」
「今からでは、どのみち間に合わん。
よもや女帝ナポレオンの二の舞になるようなことがあれば……
このアイゼン・マインシュタイン。生きて会わせる顔がない」
「元帥……まさか……」
「……作戦準備に入る。悪いが通信を切らせてもらうぞ。
もしもの場合は宣伝相を助けてやってくれ。
足りないところもある方だが、総統閣下への曇りなき忠節は本物だ。
ドクツを、総統閣下を、守護って欲しい」
「元帥っ……!! ……ツーツーツーツー」
「副官、全艦隊に広域通信で連絡」
「はっ!」
「ドクツの兵士諸君、アイゼン・マインシュタインだ。
総統閣下が倒れられてから祖国ドクツ大帝国は苦境の危機にある……」
「最前線を支える兵士諸君には、
本国からの補給に不満を持つものもいるだろう」
「上級将校の一人として情けない話ではあるが……、
今まで軍の補給計画、兵器の生産計画、全てを
総統閣下が自ら立案して手配してくださっていたのだ」
「病院で療養しておられるアドルフ総統に責はない。
全ては総統閣下に頼り切っていた我々の力不足だ」
「ドクツは……我らが祖国は一次大戦の後、暗黒の中にあった。
皆が職を失い、誰もが将来の不安を抱えて、その日の生活を凌いでいた」
「新たな希望も、失った誇りも、未来へと示された栄光も、
全て……アドルフ総統が取り戻してくれたものだ!!」
「このマインシュタイン、閣下の理想の礎となれるなら本望である」
「これから始まる戦いは祖国ドクツの命運を決するものになるだろう」
「精鋭の兵士諸君、命尽きるその時まで、誇り高き第三帝国の軍人であることを望む……以上だ」
\\ ジーク・ハイル!! ハイル・アドルフ!! //
\\ 勝利か死か!! 全ては愛する祖国の為に! //
\\ ジーク・ハイル!! ハイル・アドルフ!! //
「……元帥、戦闘準備完了しました」
「全艦に連絡、進撃を開始せよ。目標、ソビエト艦隊。フォヴァッツ!(前進だ!)」
「ヤー!」
(ふっ、Sieg oder totか……閣下、どうか我らに祖国を守護る力を)
…………
……………………
…………………………………………
統一宇宙歴942年、ジャイアン平原で行われた両軍の攻防は、
ドクツ・ソビエトの死力を懸けた総力戦となる。
ソビエトの最高委員長カテーリンは国民を鼓舞するため、
女帝ナポレオ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ