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ソードアートオンライン アスカとキリカの物語
アインクラッド編
歩く一行
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トと会話をするだけでフィールドを抜けてしまい、一度も剣を抜くことがなかったが、迷宮区に入ると前方のプレイヤーだけでなく、隣のキリトまで態度が一変する。表情も少し硬い。
アスカも気持ちを切り替えて集中。腰の鞘から細剣を引き抜く。
昨日まで使い捨てしていた剣よりも明らかに存在感があり、煌めくような刀身を持つのに、それでいて羽のように軽い剣だ。
固有名〈ウインドフルーレ〉。昨日、キリトから譲って貰った品だ。強化も4回してある。
モンスタードロップでしか手に入らないレアな武器で、市場では1万コルの価格が付いている。
タダで譲ろうとしてきたので、最初は断ろうとしたが、キリトは自分の生存率を上げるにはパーティーメンバーの強化も必要だとか、あくまで自分のため主張をしてきたので、渋々受け取った。さすがに強化に必要なコルはアスカが支払ったが。
仕方なく受け取ったが、〈ウインドフルーレ〉を手に持つと不思議と体の奥底から力が湧いてくる。
扱いやすく、狙ったところに〈リニアー〉が突き刺さる様はまるでこの剣が自らの意志でアスカのことを助けてくれているようである。
昨日まで壊れては捨ててしまっていた剣の代わりにも、アスカはこの剣はずっと大事にしていこうと思っている。

さすがにダンジョン内のモンスターはフィールドのモンスターほど容易には倒せないようで、後方から2匹、モンスターが接近してくる。

「左はわたしが。アスカは右をよろしく」
「分かった」

キリトと短いやり取りを済ませて、走りだす。
迷宮区の敵とはいえ、一度も強化をしていない店買いの細剣ですら無傷で倒せていたのだ。今のアスカが苦戦する道理はない。
攻略組でも最速の敏捷値を全開にして、昨日戦っていたのと同じモンスター、〈アックスリード〉の眼前に迫る。
相手は斧を振り下ろそうとしてくるが、遅すぎる。
アスカの〈リニアー〉が先制攻撃として相手の胸を深々と貫く。
一気に半分削られるHP。クリティカルヒットをくらって大きく仰け反る〈アックスリード〉に遠慮せず硬直が解け次第、すぐに2発目の〈リニアー〉を発動。
再度胸に剣先が突き刺さり、HPを根こそぎ奪い去る。
野太い咆吼を上げながら爆散した〈アックスリード〉を視界の端に捉えながら、キリトの方を見ると、そちらも危なげなく敵を瞬殺していた。
少しだけ視線が合うが、そのままハイタッチなどもせずに、アスカとキリトは本隊の後を追った。


全員のレベルが10を超える高レベルなこともあり(ちなみにキリトは13、アスカは12レベルである)、ボス部屋まではたいしたポーション類のアイテムの消費もないままにたどり着いた。
特にアスカとキリトは圧巻で、相手にしたモンスターが少ないとはいえ、かすりダメージ以外何もくらっていない。
近接戦闘が不得手な長物隊を
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