第5章:幽世と魔導師
第137話「手分け」
[8/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
こから移動した。
……写真とか撮ろうとしてる人、こんな状況なのに余裕だね。
=ユーノside=
「ガァアアッ……!」
「……相性が悪くても、霊力そのものをぶつけられなければ魔法も普通に通るみたいだね。……なのはとはやてが強力な妖を倒したと聞くし、色々何とかなりそうだね」
簡易的な封時結界を張り、その中で妖をバインドで固定する。
「……僕の読みが上手く当たれば、結界で妖を捕らえる事もできる……」
魔法での結界だと、上手く妖だけを隔離する事ができない。
さらにここまでの規模になると、多くの民間人を巻き込んでしまう。
だから、妖を妖だと区別できる結界が張れれば、戦闘はかなり楽になると思う。
優輝達なら張れると思うけど、これ以上の負担は掛けさせられないからね。
「……………」
僕だって考古学で名のあるスクライア一族の一人。
直接調査をすることに関しては、長けていると自負している。
所謂学者肌なこの僕の力を、今こそ活かす時……!
「…実体はある。けど、その構成材質は実体を持たない。優輝や帝が作り出す武器と似た原理だね。……幽世の存在、つまりこの世ならざる者。……うーん、さすがに本質とかまでは分からない……か。…でも、掴めた」
霊力を扱えないから、これ以上の解析は無理だろう。
だけど、普通の人との差を見つける事はできた。
後は、それに応じた術式を練って……。
「名付けて……妖捕結界、かな」
完成した術式を行使し、結界を張る。
すると、周囲にあった民間人の気配が消え、残ったのは……。
「成功だ…!」
妖のみとなった。
……これなら、民間人の救助がぐっと楽になる。
「……さて、こいつらを倒してなのはたちに知らせないとね」
攻撃魔法が苦手でも、戦い様はある。
優輝に教えてもらった攻撃方法なら、僕でも十分に戦えるからね。
=out side=
―――ヒョォォォォ……!
「っ……また……」
「くぅ……」
海沿いを歩いて移動している那美は、もう何度目かになる鳴き声を聞く。
聞いた事のない、未知の鳴き声だからこそ、那美と久遠は気にしていた。
「……うぅ……」
「…くぅ」
度々襲い来る妖を倒しつつ、二人は着実に鳴き声の方へ行く。
「何と言うか……気持ち悪さに混じって、哀しさがあるような……」
「………」
「……どっち道、幽世の門が開いているのなら、閉じないとね……」
そういって
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ