第5章:幽世と魔導師
第137話「手分け」
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自衛隊との連携が取れるようになれば、沖縄も安全が確保できるだろう。
と言っても、沖縄ももう残党しかいないようだから、来ようと思えば来れるだろう。
「では、今すぐに向かってくれ!」
クロノのその言葉を皮切りに、行動を開始する。
まず向かうのは都心の安全確保。
京都はもう門を封印したため、次は東京方面だ。
都心が安全になれば色々と動きやすくなるだろうからな。
次に優先されるのは、一際強いとされる妖の討伐。
これは主に僕や椿たちが担当するが、玉藻前とかの他にも結構いるらしい。
椿と葵が既に討伐した富士龍神と呼ばれる龍も、その部類との事。
「じゃあ、優輝、しばらくは別行動よ」
「決して無理しないでね?」
「念を押すなぁ…。わかってるよ」
「ホントかなぁ?」
別れ際に葵が疑ってくる。
そんな疑われるような事……してるな。うん。
ちなみに、魔導師達は基本的に部隊で行動で、僕らは一人だ。
これは霊力と魔力の相性関係から、多い方がいいと判断したようだ。
だから、僕と椿と葵、それと司や奏も皆一人で行動する事になっている。
「さて……と」
転移し、早速行動を始める。
僕が担当するのは、利根川に由来する龍神となる“利根龍神”。
椿と葵曰く、それぞれ有名な川には龍神がいるらしい。
とりあえず、まずは祠に向かうとするか。
「……さすがに、でかいな」
椿と葵が祠の大体の位置を知っていたので、教えてもらっていた。
その通りに行けば、あっさりと利根龍神の祠は見つかった。
まぁ、利根川を由来にしているのなら、川を沿って行けばいいだけなんだが。
「こいつが利根龍神か……」
見た目はよく日本で知られる龍そのものだ。蛇型の長いアレだ。
水色の胴体に、青い角。ごく普通と言うのもおかしいが、そんな感じの龍だ。
「っ!」
ドォオン!
既に利根龍神は僕にロックオンしているらしい。
尾が振るわれ、僕はそれを跳んで躱す。
既に結界を張っておいたため、多少の事では周辺に被害は出ないだろう。
「っと、シッ!」
スパッ!
胴体に着地し、リヒトで一閃する。
しかし、浅くしか切れない。鱗が丈夫らしい。
「ふむ……」
椿と葵から聞いていたが、利根龍神は龍神の中でも弱い方らしい。
しかし、それでも龍神には変わりないようだ。
質量を利用した尾の一撃に、鱗の丈夫さ。雑魚ではないようだ。
「っと、っと」
当然、乗っている僕に反撃しない訳がない。
身を捩じらせて落とそうとし、直接噛みついてきた。
躱したとは言え、まともに食らえば中々の威力
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