第5章:幽世と魔導師
第137話「手分け」
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=優輝side=
「……では、言った通りのグループに分かれて、各自向かってくれ。だが、深追いや無茶はするな。相手は僕らにとって魔法を使わない、未知の相手だ。霊術に比較的詳しい椿たちにすらわからない事もある。……決して、油断はするな」
「「「「「「「はいっ!!!」」」」」」
クロノの指示を聞き終わり、皆が返事を返す。
あの後、いつもの面子と戦闘部隊の人に指示が下った。
……と言っても、各方面に行って妖の脅威を抑え込めって感じだが。
作戦としては、主に結界で抑え込む形となっている。
警察や自衛隊などとの連携はまだとっていないが、それらの戦力でも何とかできる程度に妖を隔離してしまえば、被害は一気に減らせるだろうとの事。
門を閉じる事ができない状態での判断としては良い方だろう。
そして、霊術が扱え、門が閉じれる面子は当然閉じに向かう事になっている。
管理局員としては不本意だろうけど、アリシア達も作戦に入っている。
僕らと違い、三人で行動になっているが、やはり実戦経験の差で不安なのだろう。
「……問題は大門の守護者の位置か……」
各地の被害などは、現地の警察や偶然居合わせた退魔士が応戦してくれているらしく、そこまで大きくはなっていない。
現地に赴く過程で、非戦闘員の人達が通信を繋げて連携を取れるようにするため、被害自体はさらに小さくできるだろう。
……だけど、大門の守護者に遭遇した場合は別だ。
普通の守護者は大抵は門から動かないため、逃げればいいが、大門の守護者は移動し続けている。おまけに、とんでもない強さなので並の力量で挑めば死んでしまうだけだ。
「アースラからサーチャーで捜索しているが、探し出せるとは限らない。警戒するだけで対処できる訳ではないが、それらしき者を見つけても不用意に近づかないように」
「(今の所、それが最善か……)」
そして、帝から得た情報だが、妖が魔力にも惹かれてくるようになったらしい。実際、各地に散らばっている管理局員からもそういった情報は来ていた。
ただ、妖をさらに呼び寄せる訳ではないため、霊力よりはマシらしい。
「……管理外世界とは言え、管理局の不始末による結果だ。殉職したランスター一等空尉を責める訳ではないが……もう、魔法を秘匿する事も不可能だ。本来秘匿するべき霊術を現地の退魔士の人々も力を振るっている。出し惜しみはするな」
「一般人や自衛隊、警察と言った機関への説明は私達が担当します。……ただ、霊術関連の人達への対応は、草野姫椿さんを筆頭にした霊術を扱える人達に任せる場合もあります。心に留めておいてください」
「…ええ」
シーサーさんはまだこっちには来れない。
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