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ーはまたでかい声で笑った。クラディールが下を向いて感情が読み取れない。絶対に裏があると思っておいたほうがいいと思って警戒をしておく。そして、もう一人の団員が来たところで出発しようとしたがゴドフリーが野太い声で引き止める。

「……待て。今日の訓練は限りなく実戦に近い形式で行う。危機対処能力も見たいので諸君らの結晶アイテムは全て預からせてもらおう」

「転移結晶もか?」

 キリトの問いに当然とばかりに頷く。クリスタルは非常事態の時には最後の生命線であるため、いつも一度もストックをゼロにしたことがなかった。拒否しようとしたがここでまた波風を立てるとユキの立場も悪くなるだろうと思い、言葉を呑む。クラディールともう一人の団員はおとなしくアイテムを差し出す。それを見てしぶしぶ渡す。しかし、俺はみんなには悪いが絶対に見つからないように剣と背中の間に回廊結晶を隠しておく。ゴドフリーに念入りにポーチを確認される。

「よし、では出発!!」

 ゴドフリーを先導され俺たちは五十五層の迷宮区に向けて歩き始めた。
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