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「おおー!似合う似合う!やっぱゲツガ君は白が似合うよ」

「そうか……でも、なんか今までに着てたやつよりも高級感?みたいなのがあって少し変な感じだな。何かこう……落ち着かない……」

 今着ているのは、今日の朝にユキのメールに添付されていた血盟騎士団の服装だ。ユキは、そのメールが来た瞬間、俺に飛びついてからこれ着てと頼んできた。まあ、今度血盟騎士団に挨拶にいかなければならないため、着替えるのもいいだろうという考えで着替えたのだが、今まで着ていたコートよりも高級感があるためなのかもなれない。

「何か、こう……もっとこう地味なのはなかったのか?」

「それが一番地味なやつだと思うよ。他の何か派手なやつばっかだよ。それとも派手なやつにしてもらう?」

「遠慮しとく。しかし、二日間準備期間があるけどその後本部まで行くんだろ?めんどくせえな。何であいつは俺らを休ませてくれねえんだ」

「団長のことだし、使える人材は使わないと攻略が進まないとかそういう理由だと思うよ。でも残念だなー、ゲツガ君と一緒にいられるけど休める日が無いなんて……」

 ユキは残念そうに言う。

「じゃあ、この準備期間中にさ、結婚したことを色々な人に挨拶しに行かない?私の友達とか、ゲツガ君のお友達とか」

「やめてくれ。聖竜連合のやつらに言ったら、呪い殺されるか吊るし上げられる。それに俺とユキが結婚したって言うこと血盟騎士団の幹部しか知らないし、ギルメンにも言って無いんだろ?それならなるべく知らせないほうがいい。仲のいいやつ以外が知ったら俺が社会的抹殺をされるか、マジで殺されるかもしれない」

「それは危ないかも……」

 ユキもさすがに苦笑をしながら答える。

「だろ?だから、仲の良くて口の堅いやつならいい。でもアルゴ辺りに聞かれたらあぶねえな。まあ、なるべく多くの金を出して口止めさせるか」

 そう言って、血盟騎士団のコートから、いつものコートに着替える。

「じゃあ、今日は軽い運動と外で遊ぶことにしますか」

「うん。あっ……!」

「どうした?」

「ゲツガ君。私も料理スキル入れるからさ、料理教えてよ。いつもゲツガ君に任せっぱなしだから申し訳ないって思うし」

「よし、じゃあ今度教えてやるよ」

「ありがと」

 そして、ゲツガとユキは準備期間を有意義に過ごすことが出来た。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 そして、二日後。俺はこの日を持って正式な血盟騎士団のメンバーとなった。新しいコートの袖に腕を通し、グランザムに置かれている本部へと向かおうと準備をしていた。

「しかし、キリトも入ったんだっけな。あいつ、黒色のコートしか着てないから白のこの制服を着たときの姿は想像がしにくい」


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