第3話
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世界の魔術もアーツのように属性によって、扱える種類も異なるのですか?」
リィンの話を聞いてある事が気になったクルトは不思議そうな表情でリィンに訊ねた。
「ああ。例えば俺は火炎属性―――火属性の魔術を扱えるけど、火属性の魔術の種類は攻撃しかないから、俺は攻撃魔術しか扱えないんだ。」
「ちなみにわたくしは魔術の種類で”攻撃”と”治癒”がある水と空属性の魔術を扱えますから、攻撃だけでなく、治癒の魔術も扱えますわ。」
「そうなんですか………そう言えば魔術で思い出したけど……アルティナも魔術を扱っていたけど、アルティナは誰に魔術を教えて貰ったの?」
「リィン教官―――次期”シュバルツァー公爵”の使用人を務める上でわたし自身の戦力の増強も必要と判断した所、私の判断を察していたリィン教官の婚約者の方々にして使い魔――――ベルフェゴール様達に指南してもらい、魔術を習得しました。」
(というか私はともかく、”魔神”のベルフェゴール様や”精霊女王”のリザイラ様、それに”古神”のアイドス様に魔術の指南をして貰えたアルティナさんの方が常識で考えれば凄く恵まれた環境で指南してもらった事は自覚しているのでしょうか……?)
(ふふっ、多分自分が凄く運が良くて恵まれている事はリィンが自分を引き取った件で自覚はしていると思うわよ。)
リィンとセレーネの話を聞いた後あるを思い出したユウナの質問に答えたアルティナの答えにユウナを含めたその場にいる全員は冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中リィンの身体の中や太刀から状況を見守っていたメサイアとアイドスは苦笑していた。
「こ、”婚約者にして使い魔”って、もしかしてルファディエル警視長やメヒーシャさん達みたいにリィン教官には契約している”異種族”がいて、しかもその人達まで婚約者なんですか!?」
「ハハ……まあ、そうなるな。今はオリエンテーションの最中だから紹介する時間はないが、いつか機会があったら紹介するよ。―――それよりも今は先に進もう。」
驚きの表情をしているユウナの問いかけにリィンは苦笑しながら答えた後先に進むように促した。その後先へと進みながら道の途中にいる魔獣達を撃破し続けたリィン達は一際大きい魔獣を見つけた。
「あれは………」
「あの魔獣……他のより一回り大きいけど。」
「大きさからして、手配魔獣クラスでしょうね。」
「現有戦力では若干手こずりそうですね。」
「ふう、まさかあんなものまで徘徊しているとはな……」
「……迂回して別ルートを探しますか?」
それぞれが新たな魔獣を警戒している中クルトはリィンに提案をした。
「いや―――ここは正面から仕掛けよう。」
「正面からって……ちょっと無謀すぎません?」
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