第2話
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「そもそもこの建物は一体………」
ミハイル少佐の言葉を聞いたリィンが真剣な表情でミハイル少佐を見つめている中ピンク髪の女子とセレーネは戸惑い、蒼灰髪の男子は困惑の表情でミハイル少佐に自身の疑問を訊ねた。
「アインヘル小要塞――――第Uと合わせて建造させた実験用の特殊訓練施設だ。内部は導力機構による可変式で難易度設定も思いのまま―――敵性対象として、”魔獣など”も多数放たれている。」
「な……!?」
「ま、魔獣―――冗談でしょ!?」
シュミット博士の説明を聞いた蒼灰髪の男子は驚き、ピンク髪の女子は信じられない表情で声を上げた。
「………なるほど。”Z組”、そして”特務科”………思わせぶりなその名を実感させる入学オリエンテーションですか。新米教官達への実力テストを兼ねた。」
「という事はこのオリエンテーションは生徒達だけでなく教官であるわたくし達の”実力テスト”でもあるのですか。」
「フッ、話が早くて助かる。と言っても、かつて君達がいた”特務支援課”や”特務部隊”、そして君達にとっても縁深い旧Z組とは別物と思う事だ。教官である君達自身が率いることで目的を達成する特務小隊―――そう言った表現が妥当だろう。」
「なるほど……それで。」
ミハイル少佐の説明を聞いたリィンは納得した様子で呟いた。
「ちょ、ちょっと待ってください!黙ってついてきたら勝手なことをペラペラと……そんな事を……ううん、そんなクラスに所属するなんて一言も聞いていませんよ!?」
「適正と選抜の結果だ、クロフォード候補生。不満ならば荷物をまとめてクロスベルに帰国しても構わんが?」
「くっ……」
(クロスベルに帰国……という事は彼女はクロスベル帝国からの留学生か。)
ピンク髪の女子は不満を口にしたが淡々としたミハイル少佐の正論に反論が浮かばなく、唇を噛みしめ、その様子を見たリィンはピンク髪の女子の出身を察した。
「……納得はしていませんが状況は理解しました。それで、自分達はどうすれば?」
「ああ―――シュバルツァー教官以下5名は小要塞内部に入りしばし待機。」
そして蒼灰髪の男子の質問に答えたミハイル少佐は5種類のマスタークオーツをリィンに手渡し、説明を続けた。
「その間、各自情報交換と、シュバルツァー教官とアルフヘイム教官には候補生にARCUSUの指南をしてもらいたい。」
「―――了解しました。」
「わかりましたわ。」
ミハイル少佐の言葉にリィンとセレーネはそれぞれ頷いた。
「フン、これでようやく稼働テストができるか。グズグズするな、弟子候補!10分で準備してもらうぞ!
「は、はいっ!」
金髪の娘はシュミット博士の言葉に緊張した様子で頷いた後リィン達と共
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