第1話
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―――いえ、レン教官もわたくし達のように分校の臨時教官として赴任する事だけは説明されていますわ。」
「そうだったんだ……ふふっ、2年間だけとはいえ、リィン君達とまた一緒に協力し合う事になるなんて、わたしにとっては嬉しいサプライズだったよ。」
「トワさん……――――遅くなりましたが、改めましてご卒業おめでとうございます。」
「ご卒業おめでとうございます、トワさん。」
「……二人ともありがとう。ふふっ、ちょっと嬉しいな。わたしも二人にとっての『先輩』になったのだから。」
一端立ち止まってリィンとセレーネの祝福の言葉に微笑んだトワは嬉しそうな表情で二人を見つめた。
「ハハ、そうですね。―――改めてよろしくお願いします、トワ先輩。」
「お兄様共々、頑張りましょうね、トワ先輩。」
「えへへ……うん!」
リィンとセレーネの言葉に嬉しそうな様子で頷いたトワはリィン達と共に再び歩き始めた。
「それで……先輩は一足先に赴任したんですよね?トールズ士官学院の”分校”………実際どういう状況なんですか?」
「うん………二人ともここの臨時教官を務める話が出た時に色々な事を言われたと思うんだけど。多分、思っている以上に難しくて大変な”職場”だと思う。」
「それは………」
「そうですか……話を聞いて覚悟はしていましたが。”同僚”の方々とは一通り?」
リィンの質問に答えたトワの答えを聞いたセレーネは不安そうな表情をし、リィンは静かな表情で呟いた後質問を続けた。
「うん、もう挨拶して二人が最後になるかな。これから紹介するけど……その、心を強く持っててね?」
「え、えっと……それはどういう意味でしょうか?」
「………なんだか胃がキリキリしてきそうなんですが。」
トワの忠告にセレーネは表情を引き攣らせ、リィンは疲れた表情で呟いた。
「だ、大丈夫、大丈夫!わたしだって同じ立場なんだから!それに”同僚”の中には二人の”知り合い”もいるから、大丈夫だよ!」
「へ……俺達の”知り合い”、ですか?」
「それはレン教官以外の方を示しているのでしょうか?」
トワの言葉にリィンが呆けている中セレーネは不思議そうな表情でトワに訊ねた。
「うん、会えばわかるよ。同じトールズの教官として……かつて一緒に戦った”特務部隊”の仲間として力を合わせて乗り越えて行こうね!」
「ふう………了解です。―――っと、あれが………」
学院の正門に到着したリィンはセレーネと共に学院を見上げた。
「……デザインは違っても同じ”有角の獅子紋”なんですね。」
「うん、わたしたちの新たな”職場”の正門………――――ようこそ、リィン君、セレーネちゃん。ここリーヴスに新
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