プロローグ〜放蕩皇子の最後の悪あがき〜
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「ええ。それよりもセレーネ、学院にいる間はレン皇女殿下達の事は”教官”や”分校長”と呼ぶように心がけた方がいいと思うわよ。」
「あ……そうでした。ご指摘、ありがとうございます、エリゼお姉様。」
女性用の真新しい教官服を身に纏ったセレーネはエリゼに指摘されるとエリゼに感謝の言葉を述べ
「ふふっ、”第U分校”に入学した学院生達は”分校長”を含めたお兄様が集めた分校の関係者の面々を知れば、きっと驚くでしょうね♪」
「むしろ驚かない方がありえないかと。」
真新しいメイド服を身に纏っているアルフィンの言葉を聞いた真新しい学生服を身に纏っているアルティナはジト目で指摘し
「あの……アルフィンさん自身も驚かれる存在だと思われるのですが……」
「祖国の皇女が宿舎の管理人をするなんて、絶対に誰も信じられない出来事だものね……」
苦笑しながら指摘したセレーネの言葉に同意するかのようにエリゼは呆れた表情で呟いた。
「フフッ、今のわたくしは旦那様―――エレボニアとメンフィル、両帝国の英雄にして未来のクロイツェン統括領主であるリィンさ―――いえ、ロード=リィンの妻の一人ですわ♪」
「う”っ……頼むから俺を”英雄”とか”ロード”とか呼ぶのは勘弁してくれ、アルフィン……」
微笑みながら答えたアルフィンの言葉を聞いたリィンは唸り声を上げた後疲れた表情でアルフィンに指摘した。
「ふふっ、わたくしは事実を言っただけですわよ?――――これからの宿舎生活によるリィンさんを含めた皆さんへのお世話で迷惑をかけるかもしれないけど、よろしくね、エリゼ。」
「ええ、こちらこそよろしくね、アルフィン。」
「ハハ……さてと、行こう、みんな。”リーヴス”へ――――」
アルフィンとエリゼのやり取りを微笑ましく見守っていたリィンは到着した列車にエリゼ達に乗るように促し
「「「「はい!」」」」
リィンの言葉にエリゼ達は頷いた後列車に乗りこんだ。
こうして再びエレボニアの運命に関わる事になったリィン達を乗せた列車はエレボニアで新たなる”軌跡”を描く者達にとっての始まりとなる地に向かい、走り出した――――――
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