プロローグ〜放蕩皇子の最後の悪あがき〜
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”第U分校特務科Z組”担当教官 リィン・シュバルツァー
”第U分校主計科\組”担当教官 レン・ヘイワーズ・マーシルン
”第U分校宿舎”管理人 アルフィン・シュバルツァー
”第U分校校長” リアンヌ・ルーハンス・サンドロッド
「……………おい。リィン・シュバルツァーの件は一端置いておくとしても何だ、この人選は?お前はエレボニアに新たな混乱を巻き起こすつもりか?」
紙に書かれてある人物の名前や役職に目を通したリウイは頭痛を抑えるかのように片手で頭を抱えてオリヴァルト皇子に問いかけた。
「ハハ、今の宰相殿を相手にするには。常識では考えられない人達の協力が必要だと判断した事もそうですがギュランドロス皇帝が”第U分校”に来る時点でリウイ陛下の指摘は”今更”だと思いましたので、開き直ってその人選にしました♪」
「ハア……………それにしても和解条約でリィンに降嫁した事でエレボニアから完全に退場したアルフィン皇女―――いや、アルフィン夫人まで関わらせようとするとは……まさか”鉄血宰相”を排除した後のエレボニアの政治にアルフィン夫人を関わらせる為の足掛かりにするつもりか?」
オリヴァルト皇子の答えを聞いて疲れた表情で溜息を吐いたリウイだったが、すぐに気を取り直して目を細めてオリヴァルト皇子に問いかけた。
「いやいや、家族を―――妹を政治利用すると言った愚かな事は一切考えていません。もし、そんな事をすれば私はアルフィンに嫌われる上、メンフィルに加えてリィン君達にも完全に敵対視されますしね。………”第U分校”の件にアルフィンまで関わらせる理由は色々とありますが……一番の理由はセドリックを思いとどまらせる為です。」
「セドリック皇太子だと?…………そう言えば、退院後のセドリック皇太子はまるで別人のように随分と様変わりしたそうだな。」
オリヴァルト皇子の話を聞いて眉を顰めたリウイだったが、ある事を思い出して真剣な表情でオリヴァルト皇子を見つめた。
「…………はい。今のセドリック皇太子は昔の面影が全く見えない程逞しくなり、自信をみなぎらせているのです。」
「衰退したエレボニアの次代の皇帝として期待できる器へと成長した事はエレボニアとしても、心強いのではないか?―――いや、お前はセドリック皇太子の急変に危機感を抱いているのか。」
「ええ…………セドリックに一体何があって、あのように変貌したか未だにわかりませんが………今のセドリックは時折宰相殿と重なるように見える事があるんです。それにヴァイス達――――”クロスベル帝国”を敵対視しているような様子を見せる所か、1年半前の”和解条約”や内戦の件でアルフィンに対する皮肉な発言を
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