プロローグ〜放蕩皇子の最後の悪あがき〜
[6/10]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
職を解かれた事で、もはや私は取るに足らない相手か、もしくは”放蕩皇子”の”最後の悪あがき”と判断して私を泳がせる為に敢えて横槍を入れなかったかもしれません。」
「…………ちなみにリベールとクロスベルの関係者は誰が”第U分校”に関わる事になっている?」
「リベールからはティータ君が”第U分校”の留学生として留学し、アガット君はティータ君を守る為かつ”ハーメルの惨劇”の真相を探る為にまだ残存している帝国の唯一のギルドの助っ人としてとして帝国入りする事になりましたし、クロスベルはギュランドロス皇帝が”戦術科[組”の担当教官に、リィン君と同僚であった”あの”特務支援課のランディく―――いや、ランドルフ君がギュランドロス皇帝を補佐する”[組”の副担当教官として一時的に就いてくれることになりました。」
「……おい。何故一国の皇帝が―――それもエレボニアに憎悪を抱かれている皇帝の一人が”第U分校”の教官を務める事になったのだ?」
オリヴァルト皇子の話を聞いてあるとんでもない事実に気づいたリウイは表情を引き攣らせて指摘した。
「いや〜、ヴァイス―――ヴァイスハイト皇帝にランドルフ君を”第U分校”の教官として派遣する依頼の話をした際に同席していたギュランドロス皇帝が『”仮面の紳士ランドロス・サーキュリー”再臨の時が来たぜ!』と突然言い出して、担当教官を申し出てくれたんですよ。ちなみにランドルフ君は副担当教官です。」
「………意味がわからん………というかよくヴァイス達はそんな理由で皇帝自らが他国の士官学院の教官になるという前代未聞の出来事を許したな……」
苦笑しながら答えたオリヴァルト皇子の説明を聞いたリウイは頭を抱えて呟いた後疲れた表情で溜息を吐いて自身の疑問を口にした。
「ハハ、ヴァイス曰く『ギュランドロスの型破り過ぎる行動にまともに付き合う必要はないし、ギュランドロスのバカな行動は止めようとする方が時間の無駄だ』と言って投げやりな様子で賛成しましたし、ギュランドロス皇帝に元々仕えていた”三銃士”の人達も『またギュランドロス様の悪い癖が始まった』と苦笑いしていました……まあ、エルミナ皇妃だけは猛反対していましたけど、最後は折れてギュランドロス皇帝の説得を諦めました。」
「…………………それで?先程リィン・シュバルツァーを始めとしたメンフィル所属の者達を派遣して欲しいと言っていたが、後は誰を何の役割として派遣して欲しいのだ?」
オリヴァルト皇子の話を聞いて当時の光景を想像したリウイは表情を引き攣らせたがすぐに頭の片隅に追いやって話を戻した。
「―――こちらのリストに乗っている人物達にそれぞれの役割に就いて欲しいのです。」
そしてオリヴァルト皇子は一枚の紙をリウイに渡した。
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ