プロローグ〜放蕩皇子の最後の悪あがき〜
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―――いや、むしろ”逆効果”だったようだがな。」
「ハハ、それに関しては同感です。”空の女神”が宰相殿の自身に対する主張を否定した上、宰相殿自身がエレボニアが衰退する原因の一端を担っている事を真っ向から指摘し、更に”空の女神”である自身に協力を強要した事を理由に、自身に協力を強要した事を土下座で謝罪し、再び協力の強要や自身や周りの者達に対する暗躍をしない事を約束しなければ宰相殿―――いえ、”革新派”に所属している人達全員を”外法認定”かつゼムリア大陸歴史上初の”神敵認定”すると宰相殿を”脅迫”した上宰相殿に命中しないギリギリの距離で大技を放って部屋の大部分を破壊して、宰相殿をその場で土下座させて謝罪させ、約束させた事を聞いた時はさすがはあのエステル君の先祖だと思いましたし、胸がスッとしましたよ。」
不敵な笑みを浮かべたリウイの話を聞いてかつての出来事を思い出したオリヴァルト皇子は苦笑していた。
「……それで?もう一つの理由は……――――ユーゲント皇帝か。」
「ハハ、さすがリウイ陛下ですね。父上は私以上に宰相殿の協力が必要と判断し、宰相殿を復帰させたのです………――――最も”空の女神”の件も含めて、今では宰相殿を復帰させた事を後悔しているような節は見られますがね………」
リウイの問いかけに対して答えたオリヴァルト皇子は疲れた表情で溜息を吐いた。
「話を戻すが……メンフィルに協力して欲しい事とは一体なんだ?今まで聞いた話から推測すると”第U分校”が関わっているようだが……」
「……遠回しな言い方はせず、直截に答えさせて頂きます。メンフィル・エレボニア戦争で生まれた英雄にしてエレボニアの内戦終結に大きく貢献したメンフィルとエレボニア、両帝国の英雄――――リィン・シュバルツァーを始めとしたメンフィル帝国に所属している方達に一時的で構いませんので”第U分校”の”教官”を務めて欲しいのです。」
リウイに話の続きを促されたオリヴァルト皇子は決意の表情になって答えた。
「何?リィン・シュバルツァー達を”第U分校”の”教官”にだと?理由はなんだ。」
「理由は……宰相殿に対抗する為にはかつての”Z組”―――いや、あの時以上のように”第三勢力”による”風”を吹かせる必要があるからです。ちなみにこちらを訊ねる前にリベールやクロスベルにいる私の知人達にも訊ねて理由を説明して協力を嘆願し、その嘆願に応えて頂きました。」
「リベールだけでなく、エレボニアにとっては新たなる”宿敵”となったクロスベルにまで協力の嘆願をするとはな……よく”鉄血宰相”による横槍が入らなかったな?」
オリヴァルト皇子の説明を聞いたリウイは興味ありげな表情で訊ねた。
「ミュラー君達――――”ヴァンダール家”がアルノール皇家の守護
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