プロローグ〜放蕩皇子の最後の悪あがき〜
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条約の実行等によってエレボニア帝国は内戦以上の混乱の極みに陥りかけたが、内戦勃発直前に射殺されたと思われていたギリアス・オズボーン宰相がエレボニア帝国政府に復帰して指揮を取り、最小限の被害で混乱を治めた。
数ヵ月後、エレボニア帝国は大きく落とした国力を少しでも回復させる為に、ユミルを襲撃した張本人である”北の猟兵”達が所属している北方のノーザンブリア自治州に”北の猟兵”がエレボニア帝国が衰退する事になってしまったメンフィル帝国との戦争勃発の原因の一端を担っている事を理由に侵攻し、新たなエレボニア帝国領として併合した。
そして貴族連合軍の敗北とオズボーン宰相の復帰により、帝国政府による中央集権化が加速し、税制も統一されることで、貴族に統治されていた地方は混乱・弱体化し、またノーザンブリア自治州に侵攻、併合化した事でアルフィン皇女が当時ゼムリア大陸に一時的に降臨した”空の女神”エイドスの前で誓った条件を反故に近い行動を取った事からエレボニア帝国と七耀教会との関係が険悪化した事によって新たな問題も生まれつつあった。
そんな中―――かつて内戦で暗躍し、退けられ、リウイを始めとしたメンフィル帝国の精鋭部隊や諜報部隊によってトップである”盟主”や多くの”蛇の使徒”が暗殺され、更に”蛇の使徒”の一人にして”結社最強”の武人―――”鋼の聖女”アリアンロードの結社からの脱退、並びにメンフィルへの寝返りによってもはや崩壊したと思われていた結社”身喰らう蛇”の残党や亡霊が、数多の猟兵団の動きに紛れるように、エレボニア帝国で密かに動き出そうとしていた。
エレボニア帝国に新たな動乱が起ころうとしている中、内戦終結後オズボーン宰相がエレボニア帝国全土を掌握し、大きく落とした国力を回復させる為の周辺地域への侵攻・領土拡大が推し進められる中、オズボーン宰相の政略によってヴァンダール家がアルノール皇家の守護職を解かれた事によって己の権限が弱体化されてしまった事を悟り、またトールズ士官学院の完全な軍事学校化を知ったオリヴァルト皇子は”最後の悪あがき”として”第U分校”の設立を提唱し、更にオズボーン宰相に対抗すべく、エレボニア帝国内だけでなく、リベール、クロスベルとかつて自身が関わった”リベールの異変”や”影の国”事件時で培った人脈に自身への協力を働きかけ続け、最後に自身への協力者として必須である人物に協力してもらう為にその人物が所属しているメンフィル帝国の大使を務めているリウイを訪ねていた。
〜リベール王国・ロレント市郊外・メンフィル大使館〜
「―――お久りぶりです、リウイ陛下。メンフィル・エレボニア戦争が終結してからまだ2年も経っていないにも関わらず、元”敵国”であったエレボニア皇族
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