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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第四十三話 男爵ラインハルト
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が、他の貴族や軍人も一様に困惑や文句を述べている。

勇気を持ったヒルデスハイム伯爵が皇帝陛下に質問をぶつける。
「皇帝陛下におかれましては余りにもお戯れが御過ぎでございましょう」
見事に引っかかる馬鹿貴族。

宮内尚書ノイケルン辺りは、あの馬鹿なんて事を言うのだという顔で見つめている。

陛下が怒気を露わにヒルデスハイム伯を睨む。
「予に意見するとはヒルデスハイム、
卿は予より偉いのか、どうなのじゃ!」

黒真珠の間の貴族軍人間に緊張が走る。
ヒルデスハイム伯は後ずさりする。
「どうなのじゃヒルデスハイム伯」
「申し訳ございません、平に平にご容赦を」

「うむ判ればよい」
ホッとするヒルデスハイム伯

黒真珠の間に安堵の空気が流れる。

しかし、グリューネワルト伯爵夫人は煽情の極みじゃと言う声も聞こえる。
幼年学校生徒の親であろうか、ラインハルトの所業を話す貴族や軍人もいる。
皆一様に悪感情を抱いているようだ。

『陛下はあの女に誑かされておるのじゃ』
『帝国騎士出身が伯爵夫人だしの』
『下賤の分際で男爵だと』
『煽情の極みじゃ』

逆にこの所大人しく静かに暮らしている、
ベーネミュンデ侯爵夫人に対して社交界に出ない事を惜しむ声が多々聞こえている。
『ベーネミュンデ侯爵夫人であればあのようではなかった』
『自らの一族の栄達を求むような事はしなかった』

『やはり子爵家のご令嬢だけの事はある』
『テレーゼ様を慈しみお育てしておるのじゃ、お優しきかたじゃ』
『社交界にまた来て頂きたいですな』
 
等々好意的な話が話されていた。
   
こうして宴は過ぎていった。


■オーディン ノイエ・サンスーシ   テレーゼ・フォン・ゴールデンバウム 

お父様の演技は完璧でした、ケスラーと指導した甲斐がありました。
彼処まで怒気を出せばみんな驚きますし、
アンネローゼの話で、アンネローゼが色々とお強請りしているように見せる事も、
成功したようです。

爺様の関係者も色々話を誘導してくれました、ご苦労様でした。

前日から煽てておいた、ランズベルグ伯アルフレッドは、
見事なタイミングで合いの手を入れてくれたしね、
本当下手なへぼ詩人も使いようだね。

人間に使えない人間なんて居ないんだよ、
ラインハルトやキルヒアイスは自分の基準で、
ラインハルトに役立つ人間以外は無視するけど、

たとえノルデン少将でも使い方はあるんだよ。
其れを考えずに只嫌い役に立たないと排除や無視すれば、
後に残るのは悪感情と憎悪なんだよ。

アホのヒルデスハイム伯だって使い方次第で、
父様の本気度を見せる為に、
見事に引っかかってくれたしね。
そしてラインハルト
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