妖精の尻尾
妖精の尻尾復活編
蛇姫の鱗感謝祭
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の後連続しての失態に舞台裏は重たい空気が流れていた。
「シリル。出番だよ?」
「イヤだ、絶対行かない」
「そんなこと言わないでくださいよぉ」
そろそろまともな催しをしないと示しがつかない。でも、シリルはこの様だし・・・
「ここで決めたらシリル、すごいカッコいいよ」
「よし!!全力で行ってみようか」
「「テンションの差!!」」
ウェンディに耳元でどう考えてもウソとしか思えないセリフを言われたのに本気にした彼はやる気満々になっていた。気付いてシリル!!そんな衣装で踊っても絶対かっこいいとは誰も思わないよ!!やる気を削ぎたくないから言わないけど!!
「つ・・・続いては皆さんお待ちかね」
震えているユウカの声。だが、このセリフだけで冷めていた会場の空気は一転した。
「我がギルド自慢の天使」
打ち合わせた通りのタイミングで手を振りながらステージに現れるあたしたち。それを見るとよりお客さんたちのボルテージが上がっていった。
「我がギルド天空シスターズ!!シェリア&ウェンディ&シリル!!」
オオオオオオオッ
全員が天空魔法を使えるということで急遽3人で歌って踊るアイドルをやることになったあたしたち。観客席はペンライトを掲げている人が大勢おり、やる側としても嬉しくなってくる。
「曲は《天使に滅LOVE?》」
曲名が発表され前奏が始まると、舞台裏から盛大な笑い声がかすかに聞こえた。それが聞こえてしまったのか、先程までやる気満々笑顔満タンだったシリルの顔が次第に赤くなってくる。
♪♪♪♪♪
歌って踊って笑顔を振り撒くあたしたち。あたしも楽しくなってきて次第にテンションが上がっちゃう。
隣にいるウェンディも、すごく楽しそうに踊っていて、目が合う度に笑顔が溢れた。
「♪♪♪♪」
一方騙されていたことに気が付いたシリルはトマトのように真っ赤なままとにかく一生懸命に歌って踊る。元々運動神経がいいからか、ダンスのキレもいい。歌はちょっと下手だけど。
『ヤバイ!!シリルボクパンだぞ(笑)』
『レオン!!お前は黙ってろ!!』
たぶんあたしたちにしか聞こえないくらいの声だったけど、レオンが笑っている理由がようやくわかった。彼は親友のアイドル姿に笑っていたのではなく、チラチラと見えている下着が男物だったため、客からクレームが来るだろうと期待しての笑いだったらしい。
それから汗だくになるまで躍り続けたあたしたちは最後の決めポーズを取る。それに頭の上で手を叩き拍手を送ってくれるみんなに手を振りながら舞台裏へと降りていくあたしたち。
「穴があったら入りたい/////」
顔を隠しながら足早に出迎えてくれたみんなの脇をすり抜けていくシリル。この日の感謝祭は無事に終
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