第22話 先手必勝ドクトリン ターン23
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する
日本海軍の新ドクトリン“ファーストルック・ファーストキル”の運用の為だ。
HOIシリーズのプレイヤー以外には馴染みの薄いドクトリン(戦闘教義と訳す)だが、
史実の旧日本軍には大艦巨砲主義や航空主兵論といったものはあっても
体系化されたドクトリン(教義)は存在しなかった。
ぶっちゃけ極論だけど戦艦が好きとか、空母が好きとか、侍の子孫なら白兵戦だよとか、
そういう趣味趣向を、小難しく主義とか論という言葉にまとめて好き勝手に語ってるだけだと思ってくれていい。
きちんと体系化されていない思想というのは、合理的な議論を行い検証することが難しい。
「それじゃあドクトリン(戦闘教義)は違うのか?」と問われると、
各国が戦争にどうやって勝つかという夢想(地政学的な制限下で追い求める浪漫)を、
体系化して、軍隊の基本理念、柱となる戦いの方針、守るべき原則にまで高めたものだ。
同じ戦場、同じ状況下でも軍によって戦い方が様々なのは追い求める浪漫が違うからだ。
この戦闘ドクトリンの違いは大帝国世界の宇宙戦闘でも色濃く現れている。
例えばドクツ第三帝国の有名なドクトリンは“電撃戦(ブリッツクリーク)”だ。
これは第一次世界大戦における宇宙船などの技術革新の成果により、
宇宙戦争の戦闘範囲がワープゲートの出入り口(いわゆる戦域)に固定されたことによる。
オフランス王国の国境要塞マジノラインや中帝国の宇宙コロニーなどは、
戦域が固定されることによって考案された防衛戦・持久戦有利の軍事理論の産物である。
敗戦国であるドクツは、ヴェルサイユ条約によって軍備が制約されることになった。
それにより量的制約を補い、質的改善を進めるためには機動力が何より重要であると考えた。
レーティアの潜水艦によるマジノラインの突破が印象的だが、
ドクツの電撃戦ドクトリンは、迅速な攻勢によって勝利するという軍事教義である。
ロンメル駆逐戦艦や電撃巡洋艦は他国の同世代艦に比べて索敵性能に優れている。
兵器開発にしても各国のドクトリンの影響を感じることができるだろう。
ではドクトリンがなく主義や論でやってきた日本軍の兵器開発は……
それぞれの部署で「ぼくのかんがえたさいきょうの〇〇」を一貫性もなく作っていた。
重視するのもカタログスペック(主砲は大きい方が良い、威力は高い方がいい)のみなので、
満州会戦時に脱出ポッドや避難艇で不備が起こるのは当然といえる。
陸海統合改革の前は、同じ口径でも規格が違うので互換性がないということも多々あった。
調べたら海軍はガメリカ・エイリス規格、陸軍はオフランス・ドクツ規格を採用していた。
まあソビエト何かは「兵士は畑で取れる」という考えがあるのでドクトリンは人命軽視だ。
他国に比
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