赤と青
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は高木さんの形の良いおへそではなく――。
「水着!?」
高木さんは制服の下に学校指定のスクール水着ではない、ワンピースタイプの競泳用スイムウェアを身につけていた。
「パンツだと思った? 残念、水着だよ」
「え、ええ〜」
「あはは、西片ってば下着だと思ってガン見しちゃうんだもん。ちょーうける」
「な、なんで。今日は水泳の授業なんてなかったのに」
「学校の帰りにスポーツジムで泳ぐから、さっき着替えたんだよ」
「……ハッ! ずるいぞ高木さん。『下着』じゃなくて『水着』じゃないか」
「下着と水着のちがいはなに?」
「そ、それは……」
「これは水着だけど、服の下に来てたから下着でもあるよ」
「ぐぬぬ……」
「じゃあ、泳いでくるから。またね、西片。あ、今度ちゃんとおごってね」
高木さんは満面の笑みを浮かべて西片くんにさよならをして去っていった。
その夜。
(高木さん、君は上手くだましたつもりかも知れないけど、正直男子にとって水着も下着もおなじようなものなんだよ。つまり――つまり……ハァハァハァハァ、あんな少ない面積の布地で身体を、あんな薄布一枚で、ハァハァ、身体が、高木さんの競水姿……ハァハァ――)
高木さんのスリムな身体にフィットした青い競泳水着。わずかに盛り上がった胸のふくらみ。股間の食い込み。
(高木さん、君はオレに賭けで勝ったけど、それ以上にすごい贈り物をくれたんだよ、高木さん、ううっ)
脳裏に焼きついた水着姿の高木さんを思い浮かべ、自慰に耽る西片くんであった。
おなじ頃。
「西片、ぜったいオナニーしてる。私の水着姿を思い出してシコってる……」
ベッドの上で身をよじり、両手で股間をまさぐる高木さん。
「西片が、私のこと思い出してシコシコしてる。おちんちんしごいてる……んんン」
好きな男子が自分を想って自慰に耽る。その様を想像し、自身もマスターベーションにおよぶ高木さんの姿があった。
「あ、イクッ。イクよ高木さん、イクイク、ううっ!」
「あ、くる、きちゃうよ、西片。あ、ん、ンンーッ!」
この夜、ふたりは期せずしておなじ時間におたがいを想ってオーガズムに達したのであった。
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