ペルソナ3
1908話
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レベルの味を出したら、それはそれで色々と凄いと思うが。
もっとも、そんな事は絶対に有り得ない。
本物が淹れた紅茶と、スーパーで売っているペットボトルのウーロン茶。
その2つにどれだけ大きな差があるのかは、考えるまでもないだろう。
もっとも、どこの世界でもそうだが、日本人の食べ物や飲み物に関する執念は凄まじい。
プロが淹れる本物の味にこそ及ばないものの、世界的に見ればトップクラスの味だというのは、間違いない。
特にその品質の差が大きいのは、チョコレートだろう。
ちょっと前にTVでやっていたのだが、外国人が日本で普通に100円程度で売ってるチョコを食べると、そのあまりの美味さに驚愕したらしい。
勿論本物の職人が作ったチョコレートには及ばないが、それより多少落ちる程度の味。
そのようなチョコレートが、100円ちょっとで売っているという事にTV向けとかそういう事とは関係なく、純粋に驚愕の表情をしていたのだ。
そんな訳で、日本人は飲食物にかけては信じられないだけの力を発揮する。
……まぁ、中にはゴーヤクレープとか、色々と特殊な食べ物を生み出す事もあるのだが。
「ふっ、それは構わないさ。それに、私だっていつもきちんと淹れられた紅茶だけを飲んでいる訳ではないからな」
笑みを浮かべながら、桐条は俺が渡した紙コップを受け取って、口に運ぶ。
「え? あれ……これって、もしかして……」
「うん? どうした? 友近だったか。何か分からない場所でもあったのか? もしそうなのであれば、すぐに分からないと言うのではなく、本当にそれが分からないのかどうかをしっかりと考える事だ。どうしても分からなければ、その解き方を教えよう」
数学の問題を解いていた友近が、不意に何かに気が付いたかのように呟き、それを見た桐条が友近に対してそう告げる。
友近は、そんな桐条に対してすぐに何でもないと首を横に振り、再び問題に戻っていった。
何だったんだ? まぁ、友近が意味不明な事をするのは、そう珍しい話じゃないんだが。
「ハイレグアーマー」
そして次に口を開いたのは順平だったが……何故ここでハイレグアーマー何て単語が出てくる?
「ちょっ、じゅ、順平! あんた、いきなり何を言ってるのよ!」
タルタロスの中で、ゆかりに着せようと順平と相談した時の事を思い出したのか、ゆかりは頬を真っ赤に染めて叫ぶ。
他の面々は、順平がいきなり何を口にしたのかと疑問に思って不思議そうな視線を向けている。
うん、こうなるとゆかりの慌てぶりが色々と目立つな。
それでもゆかりが助かったのは、普段であればそういう光景を見逃さない友近が、桐条という存在がいる為にゆかりにちょっかいを出してこなかった事か。
もし桐条がいなけれ
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